Garoon

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300以上の店舗とのやりとりをGaroonで、 ログ解析レポートで利用方法を効率化

株式会社マルハン 様

業種
サービス
都道府県
東京都
利用人数
3600名
形式
クラウド版
導入前の利用製品
パッケージ版 Garoon
導入パートナー
富士通Japan株式会社

株式会社マルハンは「人生にヨロコビを」という経営理念のもと、業界のリーディングカンパニーとしてパチンコホール「マルハン」を中心に、ボウリング場、アミューズメント、映画館などのレジャー施設を運営しています。2021年に、新たな組織体制として社内カンパニー制へ移行しました。同社では20年前に社内コミュニケーションのためにGaroonを導入しました。現在は、本社と300以上の店舗を含め約3,600人が利用しています。今回はGaroonを長くご利用いただいている理由や具体的な活用方法を、東日本カンパニー営業推進部 小原工さん、厚木店 店長 山口健二さんに伺いました。

INDEX.01 導入後の経緯

20年以上、社内コミュニケーションをGaroonで

――Garoonを長年ご利用いただきありがとうございます。ご利用の経緯を教えてください。

小原さん:グループウェア黎明期の2000年にパッケージ版 サイボウズ Office 4を導入しました。その後2003年にユーザー数の拡大に伴い、パッケージ版 Garoonに移行しました。

2015年にはサーバーの老朽化をきっかけにクラウド版に乗り換えました。パッケージ版ではストレージ容量の問題からメッセージの保存量に制限を設けていましたが、クラウド移行したことで容量に余裕ができ、頻繁に過去のメッセージを削除する必要がなくなりました。利用者にとっては大きなメリットでしたね。 

マルハン様のグループウェアの利用履歴の図

グループウェアのご利用歴

――現在はGaroonのどのような機能をご利用ですか?

小原さん:最も利用しているのはスケジュール・メッセージ・スペースの3 つです。中でもメッセージは特定のグループや個別の会話などに利用されていて、1,000件以上のやり取りが行われています。具体的には、余剰品を店舗間で譲渡するための物品共有板や全店舗の売上をまとめて共有する売上日経表、各店舗の施策をエリアごとに共有するメッセージがあります。中には10年以上1つのトピックに対して同じメッセージを利用しているものもありますね。メールでのコミュニケーションは1つの文面に色んなトピックが混在すると思うので、このやりとりを代替できるイメージはつかないです。

メッセージのコメント機能で余剰品の譲渡に関するやりとりが行われている様子

メッセージのコメント機能で余剰品の譲渡に関するやりとりが行われている様子

余剰品の店舗間譲渡に関するメッセージの利用方法に関する図説

余剰品の店舗間譲渡に関するメッセージの利用方法

スペースでは、本社の部署間のやりとりや本社と店舗のやり取りで使われています。他にも、カンパニーやエリアグループごとなどそれぞれが「情報を共有したい組織」でスペースを立ち上げて利用しています。

基本的には、クローズドなやりとりはメッセージ、オープンなやりとりはスペースと使い分けています。また、掲示板は全社向けの通達や業務連絡、人事通知などに利用しています。

Garoonでよく使っている機能を解説する図説

Garoonでよく使っている機能

INDEX.02 導入効果

時間や空間的な制約を受けることなく情報を受発信できる

――Garoonを利用していてどのような効果がありましたか?

山口さん:店舗内の出来事や引き継ぎ情報をスタッフ間できちんと共有でき、サービスの向上につながっています。

マルハンは全国に300以上の店舗があります。早番や遅番のシフトがあったり、県によって開店時間が異なったりするので、スタッフ同士は直接会えないことが多いです。ですが、Garoonを使えば時間や空間的な制約を受けることなく情報を受発信できるため、非常に使い勝手が良いと感じています。

店長の立場としては、自分が店舗にいない時でもGaroonのやり取りを通じて店舗内の出来事を把握できるので助かっています。店舗での忘れ物やお客様の声の共有、スタッフの成長記録やそれに対する評価など様々な情報共有をGaroonで行っていますね。店舗内の引き継ぎだけでなく、Garoonを利用することで他店の情報を収集できるので、施策を参考にすることもできます。Garoonは操作が簡単なのでスタッフに深く浸透していますね。

東日本カンパニー マルハン厚木店 店長 山口健二さんのお写真

東日本カンパニー マルハン厚木店 店長
山口健二さん

小原さん:コロナ禍でテレワークが必要になった時期、多くの企業は混乱していましたよね。その点、私たちは以前からGaroonを利用していたので、既にオンラインでの情報共有の仕組みが整えられていました。コロナで直接会えなくても、これまで通り業務を遂行することができましたね。操作に慣れていた社員が多かったからこそ、在宅勤務の導入で困ることはほとんどありませんでした。

――Garoonの浸透度を感じたエピソードがあれば教えてください。

小原さん:随分前の話になりますが、パッケージ版のGaroonを利用していた頃に一度Garoonが止まったことがあり、そこでGaroonの価値を再確認しました。全ての予定はGaroonに書いてあるため、「今日の来客予定が分からない…」、「自分の会議の予定が分からない…」と混乱しました。それぐらいマルハンにとってGaroonはなくてはならない存在です。まさに水や空気のようなものですね。

――20年間Garoonをご利用いただいている間に他ツールの検討が行われる機会もあったと思いますが、Garoonを継続いただいている理由を教えてください。

東日本カンパニー  営業推進部 小原工さんのお写真

東日本カンパニー 営業推進部
小原工さん

小原さん:SlackやMicrosoft Teamsなど外国のツールの提案が寄せられますが、切り替えに至ったことはありません。理由は2つあります。1つ目はGaroonが深く浸透している中、他のツールに切り替えても、そのツールが軌道に乗るまで膨大な時間がかかると予想されること。2つ目は単純にGaroonが使いやすいからです。自分たちが使いやすいと感じる日本企業向けのシステムだからこそ、便利に活用できているのだと思います。

Garoonの操作ボタンは「予定を登録する」「メッセージを送る」など、動詞で終わる表現が用いられています。その表記があることによって、自分が操作したいボタンを認識しやすく、社員の誰もが「簡単に使える」と感じているはずです。小さいことのように見えますが、こういった細かいユーザーへの配慮が積み重なって、使いやすさにつながっているのだと思います。

Garoonの動詞で表記されている操作ボタンを解説している図説

Garoonの動詞で表記されている操作ボタン

山口さん:システムに詳しくない人たちがGaroonを自然に使えていますし、入社間もない人にGaroonを教えるのも簡単です。Garoonは日本企業向けに作られていて、かゆいところに手が届く使い勝手の良さを感じます。現場ではGaroonから別のシステムに変えてほしいという人は1人もいないのではないでしょうか。

INDEX.03 活用方法

ログ解析レポートを活用し、Garoonの効率的な利用を促進

――今回、Garoonの利用状況を定量的に把握できるログ解析レポートを利用いただきましたが、ご利用の背景を教えてください。

小原さん:マルハンでは、2022年の重点施策として「顧客接点の創出」を掲げました。顧客接点とは「ホールでのお客様との接点」を指します。この顧客接点増加施策として、店舗運営で多くの時間を取られていたデスクワークの削減が挙げられました。社内では「Garoonに多くの時間を使っている」と言われていましたが、これは感覚値でしかありませんでした。そこで、現状を正しく把握するためにログ解析レポートを利用し、各店舗の利用時間を調査することにしました。その結果、マルハンの役職者は1人あたり1か月165時間勤務中、平均30 時間をGaroonにあてていたことが分かりました。他にも、本部や店舗間での連絡数やGaroon上での行動について分析しました。

ログ解析レポート :クラウド版のGaroon のログ解析により、Garoonの利用状況や社内コミュニケーションの状況などを可視化するサービス

――ログ解析レポートの結果を受けてどのように対応されましたか?

小原さん:まず、1か月に30時間も利用しているという事実を社内で共有しました。その上で、どうすればGaroonをより効率的に利用できるか、全店で考える機会を設けました。

山口さん:Garoonは操作が簡単なので、利用方法の研修やルールがなくても、十分使えていました。ですが、それが故に人によって使い方がバラバラになっていました。例えば、通知を即確認する人がいる一方で新着の通知を全く見ない人もいるなど、Garoonの利用が個人の性格に依存してしまっていたんです。

小原さん:そこで、「マルハン版Garoon運用マニュアル」の作成と、店舗向けのGaroon活用勉強会の実施を決めました。Garoonの使い方や機能を全社員が知り、店舗での使い方にガイドラインを設ければ利用効率が上がると思ったからです。

Garoonの製品サイトやヘルプを参考に作成した運用マニュアルの写真

Garoonの製品サイトやヘルプを参考に作成した運用マニュアル

――利用実態を可視化したことで、Garoonの利用ルールを作ろうという動きにつながったのですね。では、マニュアルを作る際に意識されたポイントはありますか?

小原さん:マニュアルには、よく使う機能や知っていると便利な機能、また、業務効率があがるオススメの使い方を掲載しました。前提として、私たちはマニュアル通りの使い方を社内に浸透させたかった訳ではなく、こういった機会を設けることで、自分たちのGaroonの使い方を見直すきっかけにしてほしかったのです。そのため、社員に強制感を与えないためにも、細かすぎることは書かず、「〜しましょう!」ではなく「〜しておくと便利」という表現を使うように工夫しました。

強制感を与えないように表現を工夫して作成したマニュアルの一部の写真

強制感を与えないように表現を工夫して作成したマニュアルの一部

また、心理的安全性を上げるためにも、投稿やコメントに対して「OKです」ボタンを積極的に押すことを意識してほしいことも記載しました

投稿やコメントに「いいね」できる機能についてのマニュアル。 「いいね」機能は文言も変更可能で、マルハン様では現在「OKです」や「見ました」で運用中。

投稿やコメントに「いいね」できる機能についてのマニュアルの写真。 「いいね」機能は文言も変更可能で、マルハン様では現在「OKです」や「見ました」で運用中。

――マニュアルや勉強会の実施効果を教えてください。

山口さん:マニュアルを通して、今まで知らなかった機能や使い方を知ることができました。また、効率よく利用している人の使い方を参考にする機会も生まれました。例えば、あるマネージャーが「共有ToDoの機能を用いてタスクをスケジュールに表示させる」「フォルダ分けをして未読を無くす」など機能をうまく活用していたので、その人のGaroonをみんなで見て使い方を学びました。

小原さん:「挨拶文をつけたり、宛先を役職順に並べ直したりするのをやめよう」とマニュアルに掲載した結果、店舗スタッフから「挨拶文をやめる呼びかけが助かりました」「実は文章作成に時間がかかっていました。」と感想をもらいました。社内で形骸化している習慣は誰かが「やめていきましょう」と言わないとやめづらいと思うので、そういった声を聞けて良かったです。

店舗独自で新たにGaroonの利用ルールを決めたというケースも複数ありました。「出勤したらすぐGaroonの最新情報をチェックする、退社前にもチェックしてから帰る」「店舗の誰かが本社からの依頼に対応したとき、その対応をした人が忘れずに確認ボタンを押す」などの利用ルールを決めたことで、効率が上がっただけでなくコミュニケーションの質まで上がったそうです。

――Garoonの利用時間を実際に減らすことは出来ましたか?

小原さん:利用時間が減った店舗もあれば、逆に増えた店舗もあります。それに関しては、今まで通知を見ていなかった人が見るようになったりするなどのポジティブな変化もあったと思うので、特に問題視はしていません。ただ、使い方を意識できたことで各店舗のGaroonでの作業効率は上がりました

――今回の施策は顧客接点の創出につながりましたか?

山口さん:数値を元にGaroonの使い方を話し合うことで、「店舗のマネージャーはわずかな時間でもホールに出て積極的にお客様やスタッフを見に行こう」という意識が高まりました。例え同じ時間だったとしても、意識せずにホールに出るのとは全く違います。店長は皆ホール経験者なため、接客が基本という意識はもともと高いのですが、どうしてもデスクワークにかける時間が長くなってしまっていました。そのような我々の「原点」を見直す機会を設けたことで、肌感覚でも接客の質が上がったように思います

ログレポート活用の効果を示す図説

ログレポート活用の効果

INDEX.04 今後の展望

Garoonをフロントにして専門システムと連携したい

――Garoon活用における今後の展望をお聞かせください

小原さん:グループウェアという言葉が認知されていない時代からGaroonを使っているので、Garoonがあるのは当たり前であり、情報を流すための血管のような存在になっています

現在はあらゆる業務をGaroonで行っているのですが、今後は他の業務システムを入れることもあると思うので、その時はGaroonにポータルとしてフロントの役割を担ってもらい、それらのシステムに綺麗に業務が流れるようにしたいですね。

INDEX.05 詳しい使い方

メッセージ・スペース

メッセージで1つのトピックを継続的に議論

店舗間の業務連絡から個人間の連絡まで様々な用途で利用

メッセージのコメント機能で余剰品の譲渡に関するやりとりが行われている様子がわかる写真

メッセージ機能を主軸に長年社内コミュニケーションを行っています。1つのトピックに対して継続的に議論し続ける場として便利です。また、個別に宛先を指定できるので非公開の議論をする際にも利用しています。

具体的な用途としては、店舗間で譲渡し合うための余剰品の在庫共有や、日々の売上情報の共有、各店舗のCSR・CSV活動の共有などがあります。

情報を共有したい組織別にスペースを作成

店舗が受け取る情報の量を調整

東京本社の部署間の情報共有を行うスペースの写真

東京本社の部署間の情報共有をスペースで行っています。

また、店舗と本社間のやりとり、各種プロジェクトの情報伝達の場としても使われています。

エリア別に区切ることで、自店舗のエリアに関係のない情報が増えて店舗側の確認の負担が大きくならないよう、運用しています。

取材日 2023/02/17

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