Garoon

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15年使い続けた理由はワークフロー RPA連携を実現 年間100時間の工数削減へ

ビーウィズ株式会社 様

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業種
サービス
都道府県
東京都
利用人数
1300名
形式
パッケージ版

コールセンターやBPOのアウトソーシングを手がけるビーウィズ株式会社(以下、ビーウィズ)では2003年から15年以上にわたりパッケージ版Garoonを利用してきた。スケジュール共有、社内文書の管理、全社通知など幅広く活用している。中でもワークフローは同社のあらゆる申請業務に使われていて、なくてはならない存在になっている。最近ではRPAとの連携開発も行いさらなる業務効率化を実現した。

Garoonの活用方法について執行役員 Chief Regional Officer IT基盤部長 兼 デジタル/AI機能開発部長 香川 敏雄氏、コーポレート本部 デジタル/AI機能開発部 担当部長 甲田雄一郎氏、コーポレート本部 総務部 総務ユニットマネージャー 小暮 かの子氏に伺った。

INDEX.01 利用の経緯

15年Garoonを使い続けた
最大の理由はワークフロー

2000年に設立したビーウィズの主な事業はコールセンターのアウトソーシングや人事業務などのBPO(ビジネスプロセスアウトソーシングサービス)。業務調査や分析、業務フローの設計構築、人材や品質のマネジメントまで、顧客のニーズに合わせて提供できるのが強みだ。同社でGaroonの利用を開始したのは2003年。15年以上にわたって使い続け、2019年現在のユーザー数は約1300人になっている。

「うちの決裁系業務はすべてGaroonのワークフローです。人事、総務、経理まわりの申請、営業の見積もり承認、システム系の申請などあらゆる業務で利用しています。新しく社員が入ってきたときのGaroonのアカウント申請もワークフローで行います」(香川氏)

執行役員 Chief Regional Officer IT基盤部長 兼 デジタル/AI機能開発部長 香川 敏雄氏

執行役員 Chief Regional Officer IT基盤部長 兼 デジタル/AI機能開発部長 香川 敏雄氏

社内システムのアカウント作成/削除申請hGaroonのワークフローを利用

Garoonの管理を担当しているのはIT基盤部の4人の社員。1300人が利用するグループウェアの管理者としては少なく思えるが、業務部門への権限移譲により、それほど負荷なく運用できている。

「例えばワークフローのフォームを新しく作るときも各部門の社員が作ります。運用管理権限を各部門に渡しているので、人事系の申請なら人事部が、総務系なら総務部が、というように自分たちでやってもらっています。我々に問い合わせが来ることもなく手をかけずに運用できています」(香川氏)

ワークフローのフォーム作成・編集はそれぞれの部門の運用管理者が行う

実はビーウィズでは、2014年にメールサーバーをExchangeに移行したことをきっかけに、Office365への移行計画が持ち上がっていた。しかし結果的にはGaroonの利用継続を選択した。その最大の理由はやはりワークフローだった。

「当時Office365へ切り替えの方針は全社通知まで出していたのですが、最終的にはGaroonを使い続けることになりました。Office365にはワークフロー機能がないため、移行する場合は別システムを準備する必要があります。当時いくつかの製品を検討しましたが、費用や使い勝手など総合的に合うものが見つからなかった上、そもそもワークフローだけシステムが分かれてしまう点も大きな懸念でした。また社員全員がGaroonの利便性に慣れていたこともあり、他の製品に置き換えることによる心理的なハードルもありました」(香川氏)

ワークフローの使いやすさや、グループウェア機能が1つのパッケージにまとまっていることが決め手となりGaroonを使い続けることになった。現在同社では、メールや文書作成(Word、Excel、Powerpoint)はOffice365で行い、スケジュールや掲示板、ワークフローのグループウェア機能はGaroonで行う、という使い分けをしている。

GaroonとOffice365を用途に合わせて使い分けている

INDEX.02 導入の決め手

「Garoonがなくなったら仕事ができません」
あらゆる業務でフル活用

ワークフローを含めてGaroonの各機能がビーウィズの日々の業務で活用されている。

「大げさかもしれませんが、Garoonが止まったらうちは会社が潰れますね。それくらい使っています。ワークフローがないと、何かを申請したり依頼することができません。今は発注番号や決裁番号をGaroonの申請番号で管理しているほどで、業務フローの多くがGaroonに合わせて作られています。ワークフロー以外も、スペース、メッセージ、掲示板、スケジュールなどほとんどの機能を使っています」(香川氏)

各機能の使い方を詳しく説明いただいた。

スペース

まず社員同士のやりとりにはメッセージやスペースが利用されている。最近はスペースを使うことが多く、スペースの総数は500近くあるのではないかと香川氏は話す。

「もともと社内連絡にメッセージを使っていたのですが、スペースの方がテーマごとにディスカッションを分けられるので今はスペースを利用する人が多いですね。わたしも数えきれないくらい入っています」(香川氏)

災害時の緊急連絡にもスペースが役立った。2018年9月に発生した北海道胆振東部地震(ほっかいどういぶりとうぶじしん)では、発生直後に専用スペースを立ち上げ、情報を集約した。

「当社は札幌に1000名の従業員が勤務しているオペレーション拠点がありますので、迅速に情報収集し、対応する必要がありました。安否確認や電話の不在アナウンスに関する連絡、経営会議の議事録の共有、計画停電があった場合の対策や、休業手当に関することなど、地震に関する情報をすべてこのスペースに集約しました」(香川氏)

メールのように閉じたコミュニケーションだと毎回宛先を設定する手間が発生するが、スペースを公開にしておけばその必要もない。

「地震発生直後にスペースを立ち上げ、『共有が必要なメンバーは誰でも宛先に追加してよい』という周知をしました。公開設定にしているので社員は誰でも内容を見られるし、誰でも宛先に追加できます。メールのように宛先をこちらで決めるのではなく、必要な人が自分で設定できるようにした方が早いですよね。おかげでスムーズな対応ができました」(香川氏)

時間勝負の災害対応でオープンなコミュニケーションのメリットが活かされた。もちろん平常時も、業務連絡や業務外の部活動連絡などでスペースが使われている。

災害時の情報共有をスペーシに集約しスムーズな対応を実現した

掲示板・ファイル管理

全社通達には掲示板を利用している。よく利用されるのがスーパーバイザー向けの研修(SV研修)の案内だ。

「コールセンターの管理者向けに定期的に研修を行なっているのですが、その開催案内を掲示板で出しています。『労務管理』や『クレーム対応』といった内容です。研修の主催部署が掲示板に案内を出し、参加したい人はコメントに書き込んで申し込みをします。また、TV会議で全国同時接続して行うこともあるため、研修講師や会議室などの施設はスケジュール機能で管理しています。」(香川氏)

参加申し込みや質疑をコメントでやりとりすれば、個別の問い合わせに対応する必要がない。参加者も誰が参加するのかすぐに把握できる。

「掲示板」で開催予定を全社に告知・コメント欄で申し込み管理

「スケジュール」で会議室と機材を予約

研修資料はファイル管理で共有する。

「研修資料は更新が多いので版管理ができるファイル管理が便利ですね。フォルダの管理権限を移譲しているので、それぞれの管理部署がフォルダを作って管理しています」(香川氏)

「ファイル管理」で資料配布

ビーウィズでは掲示板もファイル管理もきれいに整理され、どこにどんな情報があるか誰でもわかるようになっている。さぞ細かいルールを決めているのだろうと思いきやそうでもない。

「フォルダの名前や構成は、使っているうちに自然にルールができてきました。例えば第一階層はむやみに増やさない、とかですね。細かい部分については、周りを見ながら適宜社員が判断していると思います。直感的にわかりやすく作っているので、使ううちにお作法が分かってくるようです」(香川氏)

きれいに整理された「掲示板」

スケジュール

社員の予定はスケジュールで管理しているが、ビーウィズでは「Garoonのスケジュールが空いていたら自由に予定を入れても良い」というルールが浸透している

「自分も含めて基本的には『空いていたら断りなく入れていいですよ』というルールにしています。予定は公開で登録しているので内容もわかりますしね。逆にいちいちお伺いを立てられる方が手間がかかるので困ります」(香川氏)

予定の共有だけでなく、予定の調整に関するやりとりや資料の共有も全てスケジュールで行っている。

「予定の日時変更をするときはコメントでやりとりをしています。予定に関するちょっとした連絡は、メッセージを別に送るよりスケジュール上でコメントした方が早いですね。この取材の予定調整もスケジュールのコメントでやっていました」(香川氏)

打ち合わせの連絡や日程変更は「スケジュール」のコメントを利用

Garoonにはスペース、掲示板、メッセージ、スケジュールと多岐にわたるコミュニケーション機能があるが、ビーウィズではそれらをうまく使い分け社内の円滑な情報共有に役立てている。

INDEX.03 導入効果

今後取り組んでいきたいのは
「クラウド化」と「RPA連携」

すでにGaroonを活発に利用しているビーウィズだが、IT基盤部として今後取り組みたいのはクラウド化だと香川氏は話す。

「今はオンプレミスで運用していますが7年に1度はハードの入れ替えが必要です。瞬間的な費用は高くないのですが、工数がとにかくかかるんですよね。サービスも止めないといけないし。今後はIaaSを利用するなどクラウド化を検討したいと考えています」(香川氏)

一方で新たな取り組みも始まっている。2017年に同社では「デジタルAI機能開発部」が新設された。デジタル技術のさらなる活用によりアウトソーシング事業の価値の最大化を目指すことをミッションとしている。RPA、AI、OCRなどの活用に取り組んでいるが、最近はGaroonとRPAを連携開発に力を入れている、とデジタルAI機能開発部の甲田氏は話す。

「自社内にRPAのノウハウを蓄積する足がかりとして、GaroonのワークフローとRPAの連携開発を行いました。最近行ったのが総務の「ある業務」の自動化です」(甲田氏)

甲田氏とRPA開発を一緒に行ったのは総務の小暮氏だ。

コーポレート本部 デジタル/AI機能開発部担当部長 甲田 雄一郎氏

コーポレート本部 デジタル/AI機能開発部担当部長 甲田 雄一郎氏

コーポレート本部 総務部 総務ユニットマネージャー 小暮 かの子氏

コーポレート本部 総務部 総務ユニットマネージャー 小暮 かの子氏

「総務で使っていた「あるワークフロー」では、承認後に添付されている申請書を印刷して、紙でファイリングしていたのです。会社の公的な書類として必要で。でもその印刷する作業も1件あたり5分程度はかかりますし、承認経路に入っている人にしかできないため対応できる人数も限られていたのが悩みでした。なにか改善できないかと考えて甲田さんにご相談したのです」(小暮氏)

「申請書の印刷はやめて、ワークフローの承認画面をキャプチャし、それをpdfファイルとして共有サーバーに保管する運用に変更しました。RPAで『キャプチャを取る』『pdf化する』『共有フォルダに保存する』などの作業を自動化しました。だいたい年間100時間程度の工数削減になったと思います」(甲田氏)

「ワークフローの画面をそのままキャプチャする運用に変えたことで、申請書自体も簡略化することができました。申請者にとっても負担が軽くなったので、もっと早くやっておけばよかったな、と思います」(小暮氏)

RPA導入事例

RPA導入前後の起案フォーマットの変化

ビーウィズではGaroonとRPA連携の実績をいずれアウトソーシング事業にも役立てていきたいという。

「RPAを活用した事務のアウトソーシングはすでに事業としてお客様にご提供していますが、RPAとこのグループウェアの連携については、社内で一定の成果がでていることから、こちらは単体での外販もいずれ考えていきたいと思っています。ロボットとはいえ、前後に必ず人の作業があります。これまで多くの企業の業務改善を行ってきた実績から、このグループウェアとの連携についても、各社ごとの利用状況に合わせてお客様に価値ある提案ができると思っています」(甲田氏)

BPOサービスのプロフェッショナルとして、顧客へのさらなる価値創造を目指したいと甲田氏は語った。

取材日 2019/01/01

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