Garoon

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グループ従業員12,000名で利用 経営の効率化に向けグループウェアを統一

阪急阪神ホールディングス株式会社 様

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業種
サービス, 小売・流通, 建設・不動産, 運輸
都道府県
大阪府
利用人数
12000名
形式
パッケージ版

阪急阪神ホールディングスグループは、関西圏を中心に鉄道をはじめとした都市交通、不動産、エンターテインメント、情報・通信、旅行、国際輸送、ホテルなど、多岐にわたる事業を展開。生活に密着した事業展開は、関西圏のみならず全国な知名度が高く、阪神タイガースや宝塚歌劇団の熱狂なファンも多い。

同グループでは、2006年の経営統合以降、ホールディングス経営の強化を加速しており、その一環として、グループ内連携業務の情報共有をはじめとした業務の効率化と、コミュニケーション手段の見直しによるセキュリティ強化のため、グループウェアの統一に着手。それまでグループ各社でバラバラだったグループウェアを統一するため「Garoon」を採用した。

グループウェア統一に向けたプロジェクトについて、中心となってプロジェクトを推進した、阪急阪神ホールディングス株式会社 グループ開発室、川島健一様、園田稔康様、坂本卓也様、楢崎哲也様の4名にお話を伺った。

INDEX.01 導入前の課題

会社毎にグループウェアを導入していたため、
グループ内での情報連携が不十分

グループ内の中核事業である都市交通事業と不動産事業では、会社は違っても駅前開発などグループ内での共同プロジェクトが多数存在する。当然、グループ会社間での情報共有も多く、各社が揃っての会議体もある。各社が異なるグループウェアを使っていた時には、情報共有の手段がなく、同じプロジェクトメンバーでありながら、相手の予定すら分からず予定調整にも時間がかかっていたという。

「グループウェアが一社一社で閉じた世界でした。スケジュールひとつとっても電子メールや電話で空いている時間を確認して調整する必要がありました。ホールディングスから各社への通知も、ホールディングスから各社窓口へ伝達し、それを各社の担当が社内のグループウェアに転載している状況でした。他にも、グループ会社間での情報のやり取りが多いので、グループウェアも一つにする方がずっと合理的でした。」 (川島氏)

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グループ開発室 課長川島 健一氏

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「阪急・阪神の経営統合が2006年。その後もグループ内の再編を進め、昨年度は、不動産事業の大きな事業再編がありました。その結果、ホールディングスや阪急電鉄・阪神電気鉄道からグループ他社への出向者が増えましたが、出向元と出向先で別々のグループウェアを使う必要があって非常に不便でした。そこで、どの会社にいても同じグループウェアを使えた方がいいと考え、『グループウェア統一化プロジェクト』が動き出しました。」(園田氏)

スケジュール調整以外に、グループウェアを導入していないグループ会社の業務のIT化も課題だったという。

「グループ会社の中には、まだ紙の申請書を使っているところが多くありました。申請書類を電子化(ワークフロー)したくても、以前は申請フォーム単位で開発費用が必要だったので、コストの問題で見送っていました。」(楢崎氏)

INDEX.02 導入の決め手

グループウェア統一前からGaroonを使っていた
グループ会社の高い評価

グループウェア統一にあたって、検討開始時点ではグループ内でもっとも利用者の多い既存グループウェアとその次に利用者の多いGaroonが候補にあがっていた。

「どちらでもない第3のグループウェアを採用するのは、データ移行や社員教育の負担が大きいので、グループ内で一定数の利用者がいた2製品のどちらかを選ぶことが現実的だと考えました。 利用者の中には、両方のグループウェアを利用しているユーザーも多く、双方の使い勝手の違いを聞いてみると、Garoonの評価の方が高かったんです。 」(川島氏)

「実はホールディングス本体は、Garoonではないグループウェアを使っていたので、使い慣れたグループウェアを変えることに多少抵抗はありました。ですが、ホールディングスがトップダウンでグループウェアを決めるよりも、グループ会社の意見を広く聞いて決めた方が、グループウェア統一化プロジェクトへの理解が得られやすいと考えました。実際、元々Garoonを使っていた社員が、”Garoon経験者”として新たにGaroonを使い始めた社員に使い方を教えてくれています。」(園田氏)

グループ開発室 課長 園田 稔康氏

グループ開発室 課長園田 稔康氏

導入後の効果

従業員数が2万名を超すホールディングスグループにおいて、全社システムであるグループウェアを統一することは、大規模プロジェクトである。プロジェクトを成功に導くための製品選定は、利用者の評価に耳を傾け、その結果が利用者同士でユーザー教育が実施されるという理想的な結果に繋がった。

INDEX.03 導入効果

コミュニケーションの効率化と
情報漏洩リスクを下げる
セキュリティ確保を実現

スケジュール共有から着手し、グループ内でやりとりされていた電子メールをGaroonの「メッセージ」や「スペース」に移行、紙の申請書を「ワークフロー」に移行と、効果の大きいものから着実に利用を拡充、定着をさせていった。

「課題であったスケジュール調整は格段に効率化されました。会社をまたがったプロジェクトメンバーで会議を設定するにしても、Garoonでメンバーと会議室の空き時間を見て登録するだけです。出席者が多い部課長会議など、予定の確保が難しい会議では出欠管理機能を使っています。」(楢崎氏)

「Garoonでは、組織やロール単位でアクセス権を設定できるので、最初はグループ毎に公開する範囲を限定することも検討しました。ですが、それだとせっかくグループウェアを統一した意味がなくなってしまう。一人ひとりの業務範囲を考えれば、全従業員の名前やスケジュールが見える必要性は高くないのですが、公開しておく方が最終的には合理的だと判断しました。どうしても公開したくないスケジュールがあれば、本人に閲覧範囲を設定してもらっています。」(坂本氏)

グループ開発室 課長補佐 坂本卓也氏

グループ開発室 課長補佐坂本 卓也氏

Garoonに統一後は、グループ他社の従業員との予定調整業務が大幅に効率化された

グループウェアの統一化によって、社内コミュニケーションにも変化が生じた。これまでは、電子メールでやりとりをしていたが、Garoonの「メッセージ」や「スペース」に移行された。

「メッセージやスペースは、電子メールと比べるとちょっとした意見や質問がしやすいので、議論が活性化しました。また、電子メールはどうしても一回インターネットに出てしまう。それに比べて、Garoonの中でやりとりが完結するのは、セキュリティの面でも安心です。電子メールの誤送信が問題になっていたので、グループ内の電子メールをGaroonに切り替えることで、その防止策にもなりました。」(坂本氏)

ワークフローは、承認経路の設定が複雑な稟議は他社システム、簡易な申請はGaroonのワークフローといったように使い分けている。利用者にはシステムの違いを意識させないように、他社システムからの新着情報もGaroonで受け取れるようにカスタマイズされている。

Garoonには、他システムとの連携カスタマイズも実装された

「Garoonのワークフローは、比較的簡単に作れるので、基本的にはグループ各社に運用の権限を委譲しています。従来、紙で1週間以上かけてまわっていた申請が、電子化により今では2日ほどで完了するようになったと聞いています。」(楢崎氏)

Garoon導入後は、ワークフローの申請完了までの時間が短縮、紛失リスクも無くなった

グループ内での人事異動が多い同グループでは、異動先でも同じグループウェアを使うことができ、データ移行も必要がないため、異動者の負担が軽減されたこともGaroonのメリットの1つとなっている。

INDEX.04 今後の展望

Garoonの利用拡大と浸透が、
さらなるグループシナジー創造の足がかりに

同グループでは、現在40数社、約12,000名がグループ共通Garoonを利用しているが、今後もGaroonを利用するグループ会社を増やしていく予定だ。

「これまでグループウェアの統合は、期限を設けずグループ各社のシステム更新等に合わせて段階的に進めてきました。ある程度時間が掛かるのは仕方がないと思っていましたが、担当者も驚くほど早いペースで利用者が増えています。 これまでのシステム統合により、グループ全体のシステム費用を大幅に圧縮することに成功したので、グループ各社が低価格でグループウェアを利用できるようになりました。 まだ全グループ従業員が利用するまでには至っていませんが、今後もグループ共通Garoonの魅力を訴求して、さらに利用拡大を目指していきたい。」(川島氏)

「残念ながら、まだガルーンの豊富な機能を使いこなせているとは言えませんが、旧システムにはなかった新しい機能を積極的に利用している社員が徐々に増えています。今後は、利用者の拡大だけでなく、業務改善のためのツールとしてガルーンを活用して、利用者の働き方改革にもつなげていきたい。」(楢崎氏)

グループ開発室 楢崎 哲也氏

グループ開発室楢崎 哲也氏

同グループでは、Garoonのインフラに「AWS(Amazon web service)」クラウドサービスを採用している。利用者数の増加に合わせて柔軟にサーバスペックを増強できることが採用の最大の理由だが、その背景には、情報系システムを足がかりに、徐々にクラウド化を進めていくグループのIT戦略がある。クラウド化によって異なるシステム間の連携ハードルを下げ、より一層のIT化を加速していくつもりだ。

「阪急・阪神両電鉄間ではITシステムの共通化をかなり進めてきましたが、ホールディングスグループ全体の共通化は限定的でした。グループウェア統一プロジェクトでの各グループ会社間の連携をきっかけにして、ITシステムのさらなる共通化を進め、情報共有の推進やコスト削減を図っていきたいと思っています。」(園田氏)

ホールディングス全体のさらなる飛躍のため、Garoonをグループのシナジーを生み出すための情報基盤であり、コミュニケーション基盤にしていきたい、という決意が伺えた。

取材日 2019/10/01

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