- 業種
- 運輸
- 都道府県
- 和歌山県
- 利用人数
- 130名
- 形式
- クラウド版
- 導入前の利用製品
- Notes
- 導入パートナー
- 株式会社大塚商会
ハヤシ海運は1951年創業以来、石油製品の海上荷役として実績を重ねてきました。”海上荷役“とは石油製品を運搬する船舶から受け取る綱の取り放しや、石油製品の輸送など、港湾における船と陸との間の石油関連製品の積卸作業全般をさします。港での作業は危険が伴うものも多い中、創業以来「安全作業の維持・継続」の掲げ、船舶・海運業界では厚い信頼を寄せられています。
現場作業が多いハヤシ海運で、事業の根幹を支えるのは「人」。社員が安全に作業を行えるよう、人材育成や働きやすい環境作りに力を注いできたそうです。2017年には新社屋を建設、採用にも新しいアイデアを取り入れ“海運男子”の特集ページは同社の人材獲得に一役かっています。グループウェアもそんな活動の一環として導入されました。
海運男子たちの間でGaroonがどのように活用されているのか 代表取締役社長 林 功氏、経営企画部部長 木村 賢一氏、経営企画部課長 榎 春彦氏、Garoonの実務担当者である東 拓歩氏にお話を伺いました。
INDEX.01 導入前の課題
働きやすい環境づくりの
一環として、Notesから
Garoonへの移行を決めた
働きやすい環境づくりの一環として、NotesからGaroonへの移行を決めた
2005年にパッケージ版を導入、その後クラウド版に移行し現在まで10年以上Garoonを利用しているハヤシ海運。以前はLotus Notesを利用していた。
「Lotus Notesは標準機能でも結構難しく、なかなか使いづらかったんです。ITの展示会でたまたまサイボウズを知り、デモを見せてもらうと分かりやすく使いやすかった。我々にはこの方が合うと思いました。」(林社長)
ハヤシ海運にとってグループウェアを含めた社内システムの整備は大きな意味を持っている。同社が常に経営の柱に掲げてきたのが人材育成・人材確保。優秀な人材に長く働いてもらうために、従業員にとってストレスなく使える社内システムを整備することの必要性を感じていたという。
「以前は多くの業務を紙で行っていて、時間を要する作業がたくさんありました。例えば、会議資料はすべて紙で配布していたので、印刷に時間がかかっていました。また支払いなどの申請業務も紙で行っていたため、社内でしか処理できず、承認まで何日もかかっていました。
システム面以外でもいろいろ課題がありました。例えば以前は自社ビルがなく賃貸マンションで業務を行なっていて、採用面接などで訪問していただいた方にも不便をかけていました。『果たして、この会社に入って本当に大丈夫かな?』という不安を感じる人も少なからずいたようです。」(林社長)
「『われわれはモノを作っている会社ではないのだから贅沢はしない』という理念を創業時から守って来たのですが、時代の変化とともに会社のあり方を見直していく必要があります。より多くの優秀な人材に『この会社に入りたい』と思ってもらえるように、職場環境や就業条件、福利厚生などの改善を進めているところで、グループウェアもその一つだと考えています。」(林社長)
INDEX.02 導入の決め手
ユーザーも管理者も“迷わず使える”ことが評価ポイント
「使いやすさ」が導入の決め手となったGaroon。ユーザー画面だけでなく、システム管理画面が使いやすいことも評価につながっている。現在、Garoonのシステムの実務担当者をしている東氏は取材の半年前に入社したばかりの新人だ。
「Notesと比べるとGaroonは癖がないのがいいですね。標準機能が充実していて、特に設定を変えなくても利用できるので、社員からの問い合わせが少なく助かっています。またユーザー管理などもすべてGUIでできるので難しくはないですね。私はもともとIT知識がほとんどなかったのですが、ユーザー追加やアクセス権の管理などは1、2回やれば1人でできるようになりました。」(東氏)
INDEX.03 導入効果
会議の資料印刷がゼロに!
スケジュールとマルチレポートでペーパーレス化を実現
Garoonは事務系の社員中心に約120ライセンス契約しており、ほぼすべてのアカウントがアクティブに使われている。特に大きな効果として現れたのはペーパーレス化だ。以前は紙で行なっていた役員会議の資料配布をGaroonで行うようになった。
「毎回印刷していた会議資料を、事前にスケジュールで共有するようにしました。最初は社員からの抵抗もあり、『これまでどおり紙で資料が欲しい』という要望も寄せられたのですが『資料はすべてグループウェアのGaroonの中に入っているので、必要でしたらご自身で印刷願えませんでしょうか』とあえて突き放しました。
そうこうしているうちにGaroonの使い方に慣れてきて、逆にいちいち紙に印刷するのが面倒になり、ペーパーレスが定着していきました。いまでは紙の資料を渡すと『いらない』と逆に突き返されるほどで、ずいぶん会社の雰囲気が変わりました。」(榎課長)
会議後の議事録作成にもGaroonのマルチレポートを活用している。
「以前はワードで議事録を作成、メールで確認依頼を出し、個別に帰ってくる修正依頼に対応し…と議事録作成だけでまる1日かかっていたこともありました。今はメッセージで会議資料の修正などをやりとりして、マルチレポートで共有して終わりです。とても楽になりました」
スケジュールやマルチレポートを活用することで、それまで印刷やメール処理に費やしていた時間を減らすことができた。
出張中でも申請業務が進む!ワークフローの活用で業務効率アップ
2005年にはパッケージ版からクラウド版に移行し、社外でもGaroonに保存されている資料を確認したり、ワークフローの処理ができるようになった。承認までに何日もかかっていた申請業務もスピーディに行えるようになったという。
「決してお世辞ではなく、いまではGaroonがないと仕事が成り立たない状況です。
私自身も和歌山本社や清水事業所などへの頻繁な出張などでオフィスを不在にすることが多いのですが、スマートフォンやiPadでスケジュールを簡単に確認できますし、各種申請の承認・決裁もワークフローを使ってすぐに行えます。
役員や管理職からの報告もすべてグループウェアの掲示板やマルチレポートに集まっているので、会社の動きはどこにいても手に取るようにわかります。」(林社長)
INDEX.04 今後の展望
プロジェクトのやりとり用として
スペースを試験運用中。
今後は全社で利用したい
メッセージ、ワークフロー、マルチレポート、スケジュール…とすでにGaroonの機能を使いこなしているハヤシ海運。今後はスペースの利用も検討しているという。
「プロジェクトメンバーとのやりとりにスペースを使いたいと思っていて、試験的に運用しているところです。以前はメールでやりとりしていたんですが、メールだと情報が流れてしまって、対応に漏れが出たりすることがよくありました。
スペースを使えばそこに情報が集約されます。スペース以外でやりとりした場合も公式な決定事項はスペースに書くように運用しているので、スペースさえ見ていれば漏れなく対応できる。あと、メールだとどうしても文が堅苦しくなりますが、スペースはより気楽にコメントできるのもいいですね。」(木村部長)
現在は試験的に一部のプロジェクトのみで利用しているが、今後は他拠点でも使えるようにしたいそうだ。
事務系の社員で浸透したペーパーレス化については、今後現場にも広げていきたいと榎課長は考えている。
「海運というのはIT化が難しい業種なんです。石油を扱うため、パソコンやスマートフォンといった電子機器の持ち込みができない現場が多い。現場はまだ紙での作業が多くあります。しかし当社では最近、危険物を扱う現場にも持ち込めるタブレットを用いたシステムをベンダーと共同開発し、もうすぐ運用を開始します。現場でタブレットが使えるようになれば様々な改善ができます。今は紙で行っている確認作業をタッチパネルでできるようにしたり、新人向けの教育も色々なアイデアを用いたことができるようになると考えております。もちろん、Garoonの情報を現場で見ることもできるようになります。こうしたシステム基盤を整備することが、現場の安全や働きやすさにもつながっていくと考えています。」(榎課長)
安全で働きやすい職場を作るために、さらなる探求を続けていくと榎課長は語った。
取材日 2018/08/01
導入パートナー企業