Garoon

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導入の決め手はkintone連携、調整アポ連携で月20時間の工数削減も

株式会社ジョイゾー 様

業種
IT
都道府県
東京都
利用人数
25名
形式
クラウド版

株式会社ジョイゾーは、サイボウズのクラウドサービス kintoneを活用したシステム開発を支援するSIerです。2011年からkintoneを利用する中、2018年にクラウド版 Garoonとメールワイズを導入。現在はスケジューラーや社内ポータルとして約25名でGaroonを活用しています。kintoneに加えてGaroonを導入した理由、Garoonとkintoneの使い分けや連携について、代表取締役社長で社内システムの管理を担当する四宮靖隆さん、SIアシスタント兼広報の山本かおりさんに伺いました。

INDEX.01 導入の経緯

グループスケジューラーを求めてGaroonを導入、
決め手はkintone連携

写真:代表取締役社長の四宮靖隆さん

代表取締役社長四宮靖隆さん

――株式会社ジョイゾー様の事業内容について教えてください。

四宮さん:当社は2010年設立のSIerで、2011年のkintoneリリースを機にkintone専業になりました。kintoneを活用したシステム開発が主な事業です。ノーコード/ローコードツールであるkintoneを使えばデータベースとフォームを手軽に作れるので、開発よりも要件定義、つまり問題解決側に集中できます。お客様の課題やご要望を聞きながら目の前で作れることを活かして、2014年に定額対面開発サービス「システム39」を始めました。kintoneはシステム開発で使うだけでなく、2011年から社内の業務システムとしても使っています。

――元々kintoneをご利用いただいていた中で、Garoonを導入した理由を教えてください。

四宮さん:一番の理由はスケジューラーが必要になったからです。スケジュール管理は元々Googleカレンダーを使っていました。社員数が4〜5名だった頃は問題なかったのですが、10名くらいになると組織やチーム単位でスケジュールを見たいという要望が出てきました。

そこで組織単位の予定を確認しやすいサイボウズ製品のスケジュール機能を使おうと考えました。Googleカレンダーは個人のスケジュール管理に向いている一方、日本企業の組織構造を意識した設計思想なのはサイボウズ製品だと感じます。もともとkintoneを使っていたのでユーザー管理を一元化できるのもメリットだと感じました。

――kintoneでスケジュール管理をすることは考えなかったのでしょうか?

四宮さん:たしかにkintoneでもプラグインを使えばできなくはないのですが、あくまで「できなくはない」です。月ごとや週ごとに組織単位でスケジュール表示をしたい、施設予約と連携させたいと考えると、そうした機能を備えるGaroonを入れるほうがメリットは大きいです。「餅は餅屋」ということですね。

――従業員数が10名前後だとサイボウズ Officeをご利用いただくことも可能ですが、なぜGaroonを選ばれたのでしょうか?

四宮さん:決め手はkintoneと連携できるところでした。Garoonにはkintoneとの連携機能がありますし、プラグインやAPIを使った連携もできます。人数が少なくてもGaroonを使っていいと考えています。クラウド版 Garoonであればサーバーなどのハードウェアの調達が不要なので、少人数でも導入のハードルは低いです。

――Garoonとkintone以外で現在ご利用中の社内のシステムはありますか?

四宮さん:業務用の社内コミュニケーションはLINE WORKS、社内部活動の報告など雑談ではSlackを使っています。LINE WORKSは当社提供のJobocoを使ってkintoneと連携させています。お客様との予定調整には調整アポを使っており、Garoonのスケジュールと連携させています。

Microsoft 365はApps for businessを契約しており、Officeソフトの利用がメインです。メールはGmailを使っていますが、お客様とのやりとりはkintoneのゲストスペースを使うことが多く、メールも個人アドレスではなくグループアドレスを作ってメールワイズを使ってやりとりをしています。従業員数が少ないのでIDaaSを使わなくても複数のSaaSのユーザー管理がまだできています。

――複数のシステムを入れるとライセンス料がかさみますが、コスト面ではどのようにお考えですか?

四宮さん:一つのものでまかなえるのに越したことはありませんが、自分の考え方としては「餅は餅屋」です。我々はkintone専業SIerだからこそkintoneの得意も苦手も分かっています。そのためkintoneをメインの業務システムとしながら、スケジュール管理は特化したGaroonを使おう、販売管理やタスク管理はそれぞれ専門ツールを入れようという風に、kintoneを核にしながら別のサービスも使い、連携できるところはデータ連携させる方針です。複数のシステムを使っても二重投資ではないと考えています。

INDEX.02 導入効果1

スケジュール確認が手軽に、
kintone×ポータル連携で会社の情報を可視化

――Garoonはどのような業務に使われていますか?

四宮さん:主に社員のスケジュール管理、ポータルの運用、社内の掲示で使っています。 スケジュールのグループ週表示ではチームの予定をまとめて確認できます。共有予定機能を使えば参加者と別に共有先を設定でき、お互いの予定をさらに確認しやすくなります。出欠確認機能も便利ですね。

スケジュールに関してはkintoneやZoomと連携させたり、画面をカスタマイズしたりもしています。kintone連携としては、Garoonの連携機能を使ってkintoneの案件管理アプリと紐づけ、予定に案件情報を表示できるようにしています。スケジュールでお客様の情報を把握できますし、1クリックで紐づいたレコードを開けるので詳細もすぐに確認できます。

――他にkintoneと連携している機能はありますか?

四宮さん:Garoonポータルとkintoneを連携させています。たとえばkintoneアプリに貯めている案件情報やライセンス情報をkintoneプラグインkrewでダッシュボード化し、表示しています。「試算表」ポータルにはkintoneを介して会計システムfreeeの情報を表示しています。Garoonを入り口に会社の数字が可視化されていますし、Garoonを覗きに行けば必要な情報を拾えます。

――kintoneでも社内ポータルの運用は可能ですが、なぜGaroonで作られているのですか?

四宮さん:Garoonだとスケジュールや掲示板、リンク集などのパーツ(ポートレット)が準備されているので設定が手軽だからです。パーツ単位でアクセス権をかけて表示させるかどうかを設定できるのも便利です。

カスタマイズなしで複数作成できるのもいいですね。当社でも用途にあわせて複数作成しています。日々見ている「ポータル」には、Garoonのスケジュールや掲示板の情報、kintoneアプリの情報、kintoneやメールワイズの通知、お客様との予定調整で使う調整アポのリンクをまとめています。

――kintoneのトップページは一切使っていないのですか?

四宮さん:いえ、kintoneのポータル(トップページ)はkintoneだけのトップページとして使っています。全社ポータルとしてGaroonがあり、その下の階層にkintoneポータルがあるイメージです。カスタマイズを入れることで複数のタブを用意したり、標準のレイアウトを変更したりできるようにしています。

――他に利用しているGaroonの機能はありますか?

四宮さん:ポータルと同様に標準機能の範囲内でも便利なのが掲示板です。kintoneでもやろうと思えばできますが、閲覧状況確認や掲示期間の指定が標準機能として搭載されているのはGaroonの強みですね。

INDEX.03 導入効果2

調整アポ連携で月20時間の予定調整業務を削減
仮押さえ問題も解消

――お客様との予定調整には株式会社RECEPTIONISTの調整アポを使い、Garoon連携の機能も活用されていると伺いました。そもそも調整アポとはどのようなサービスなのでしょうか?

山本さん:調整アポは社外との予定調整を効率化してくれるサービスです。「予約ページ」をお客様にお送りすれば、お客様側で空き時間を確認して打ち合わせ日時を選べます。予定が確定したらお客様に自動でZoom URLが送られますし、リマインド送付も自動です。Garoonと連携させれば、Garoonのスケジュールを参照して常に最新の空き時間を予約ページに表示できます。

――調整アポ導入の背景を教えてください。

山本さん:当社では対面開発サービス システム39において、お客様とのお打合せを設定することが多くあります。これまではGaroonの「空き時間を探す」機能や目視で空き時間を探し、お客様に候補日をメールでお送りしていました。しかし手作業で候補日を転記してメールを送るとなると、転記ミスのリスクがあります。また、コロナ禍でお打合せがWeb会議になってからはZoom URLを発行する手間もあり、1案件に対して約15分、調整の時間がかかっていました。1日4~5件ほど調整しているので、予定調整のために週5時間、月に20時間かけていたんです。


写真:エスアイアシスタント兼広報の山本かおりさん

SIアシスタント 兼 広報山本かおりさん

四宮さん:また、候補日をお出しして調整する方法だと、日時の仮押さえが発生します。お客様からの問い合わせが増えたときは1か月待ちの状態になってしまい、予定調整の問題を解決しないといけないと思いました。

――社外との予定調整システムとして調整アポを選ばれたのはなぜですか?

四宮さん:一番の理由はGaroonと連携できることです。以前予定調整サービスとGaroonの連携を社内のエンジニアに作ってもらったこともあるのですが、退職によりメンテナンスが難しくなってしまったんです。しかしGaroonと連携できる予定調整サービスはなかなかない。そんな中で調整アポがGaroonと連携できるようになったというプレスリリースを見て、すぐに問い合わせをしました。

――調整アポとGaroonの連携の効果を教えてください。

四宮さん:予定の仮押さえがなくなったのでお客様とのお打合せを1か月お待たせすることがなくなりました。商談数も増えていると思いますし、機会損失を防げます。

山本さん:アシスタントとしては転記ミスのリスクがなくなりました。また、週に約4時間使っていた予定調整がなくなったので、SIのアシスタントの仕事に加えて、新たに広報の仕事も始められました。

INDEX.04 今後の展望

Garoonでkintoneの苦手を補い、得意を活かす

――今後やりたいGaroonやkintoneの活用を教えてください。

四宮さん:従業員数が増えてきたのでGaroonのワークフローを使い始めたいと考えています。当社からGaroonのワークフローとkintoneアプリを連携させるプラグインをリリースしているので、それを自社利用したいです。kintoneは情報を貯めて終わりではなく、そこからプロセスを回せるのが強みです。たとえばGaroonのワークフローで注文書の承認を取り、そのデータをkintoneに転記して管理したり、連携サービスkMailerを使ってkintoneからメール送付したりできます。

――kintoneでワークフローを運用する場合もありますが、なぜGaroonで考えているのでしょうか?

四宮さん:kintoneでワークフローを運用しようとすると、プロセス管理を使うケースが多いです。しかしkintoneのプロセス管理はあくまでプロセス管理。日本独自のワークフロー文化にあわせた複雑な承認フローを再現しようとすると、設定の難易度が上がります。また、運用を始めてから経路をメンテナンスするのが難しい場合もあります。Garoonのワークフローはワークフロー機能として特化しているので、ワークフローはGaroonを使い、承認されたものをkintoneアプリに貯める運用にしたいと考えています。

――kintone専業SIerだからこそkintoneの強みや弱みをふまえた運用をご検討されているのですね。最後に、Garoonやkintoneへの思いをぜひお聞かせください。

四宮さん:グループウェアとしての基本的なところは完成形に近いと思うので、今後はkintone連携がさらに充実すると嬉しいです。自社の製品活用としてもお客様へのご提案としても、kintoneにGaroonなどの他システムを組み合わせた「餅は餅屋」の考え方で、kintoneの苦手を補い、得意を伸ばしていきたいです。

INDEX.05 詳しい使い方

スケジュール・ポータル・kintone連携・調整アポ連携

出欠確認機能のコメントを活用

途中参加や途中退席の連絡も一緒に

サムネイル画像

Garoonのスケジュールは出欠確認のときにコメントを書けます。「出席」「欠席」だけでは表現できない途中参加や途中退席の連絡が可能です。

画面キャプチャ:ガルーンのスケジュールの出欠確認の画面

出欠確認の画面で回答状況やコメントを確認可能

Zoom連携、候補予定登録の効率化

JavaScriptカスタマイズでスケジュール機能を拡張

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JavaScriptカスタマイズによって、週表示で仮押さえの予定を登録できるようにしたりZoomと連携させたりもしています。サイボウズの開発者コミュニティ「cybozu developer network」のサンプルカスタマイズを参考にしています。

画面キャプチャ:ガルーンのスケジュール

GaroonとZoomの連携では、スケジュール上に表示されたボタンを押すとあらかじめ設定されたZoom会議に参加できます。

案件や会計の情報をポータルで可視化

kintoneアプリの情報をポータルに表示してダッシュボードに

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kintoneアプリに貯めている案件情報やライセンス情報をkintoneプラグインkrewでダッシュボード化し、Garoonポータルに表示しています。「試算表」ポータルにはkintoneを介して会計システムfreeeの情報を表示しています。Garoonを入り口に会社の数字が可視化されていますし、Garoonを覗きに行けば必要な情報を拾えます。

画面キャプチャ:ガルーンのポータル

契約数や売上金額をダッシュボードのように表示しているポータル

kintoneアプリの顧客情報をスケジュールで確認

kintoneの案件管理アプリと連携させ、
スケジュールに顧客情報を表示できるように

サムネイル画像

Garoonのスケジュールとkintoneの案件管理アプリを紐づけて、スケジュールに案件情報を表示できるようにしています。スケジュールでお客様の情報を把握できますし、1クリックで紐づいたレコードを開けるので詳細もすぐに確認できます。紐づけには、サイボウズが提供する無償のkintoneプラグイン「Garoon スケジュール連携」を使っています。

図説:Garoonスケジュールとkintoneアプリの連携の流れ

Garoonスケジュールとkintoneアプリの連携の流れ

「試用環境URL」などkintoneのレコードに記載されたURLのリンクがGaroonのスケジュール上で有効になるのはJavaScriptカスタマイズによるものです。

画面キャプチャ:kintoneの案件管理アプリと紐づいた予定の詳細画面

kintoneの案件管理アプリと紐づいた予定の詳細画面

調整アポとの連携で予定調整の工数を削減

社外との予定調整からGaroonへの予定登録を自動化

サムネイル画像

調整アポとGaroonを連携させることで、調整アポがGaroonのスケジュールを参照して常に最新の空き時間を予約ページに表示してくれます。調整アポで確定した予定はGaroonのスケジュールに自動で登録されます。

図説:調整アポとガルーンの連携の流れ

調整アポとGaroonの連携の流れ

調整アポ側で設定すれば、確定した予定とあわせてバッファの時間もGaroonスケジュールに自動で登録できます。また、予定のタイトルに特定のキーワードが入っていれば空き時間扱いする「空き時間判定」の機能もあります。

画面キャプチャ:調整アポの設定画面

調整アポの画面でバッファ用予定の作成や空き時間判定について設定できます

取材日 2022/7/8

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