- 業種
- 製造
- 都道府県
- 富山県
- 利用人数
- 360名
- 形式
- パッケージ版
1909年創業の100年企業である池田模範堂は、かゆみ・虫さされ薬の代名詞「ムヒシリーズ」を販売する会社です。肌トラブルを解決することを使命としており、部位や症状に特化したオンリーワン商品を、研究から製造まで一貫して富山本社で行っています。
そんな同社は2006年から15年以上にわたり社内のコミュニケーション基盤としてGaroonを全社で利用しています。
独自のポータル活用が特徴的で、部署や目的に応じた23個ものポータルを運用。社内の見える化とコミュニケーションの活性化に成功しています。
今回は、池田模範堂のGaroon活用法とその効果について、経営推進部 情報システムグループ 係長 常川 敦史さん、南 有紀さん、生産部 生産支援グループ 堺 裕次さん、包装グループ 藤縄 かおりさんに伺いました。
INDEX.01 導入効果
Garoonポータルの積極利用で
社内コミュニケーションが活発に
――15年間Garoonをご利用いただいていますが、使い勝手はいかがですか?
当社では、工場ラインの作業員からバックオフィスのデスクワーカーまで全従業員にGaroonのアカウントを発行しています。スケジュール・掲示板・メッセージ・ワークフローなどほとんどの機能を、新入社員からベテラン社員まで便利に使いこなせています。
――御社ではポータルの運用が盛んだそうですが、運用中のポータル数と掲載内容を教えてください。
ポータルは2022年時点で23個運用しています。
社内で作られているポータルは、各部署からのお知らせやFAQをまとめた業務用ポータルと、活動共有や社員紹介などを掲載する社内広報ポータルに分けられます。 画像を使って見やすく作り込めますし、ログインしてすぐに確認してもらえるので、情報発信によく利用されています。
――これらのポータルを運用することで、どんな効果が生まれていますか?
出張申請の方法やWeb会議用設備の利用申請など、担当部署に繰り返し寄せられる問い合わせをポータルにまとめたことで、部署への問い合わせ件数の削減に繋がっています。また、部署の活動紹介や社員紹介が社内コミュニケーションの起点になっており、ポータルが社内情報の見える化に寄与しています。
またポータルの管理は部署に一任しているので、ポータル数が増えても情報システムグループの負担が増えることはありません。
INDEX.02 活用方法
「社内手続きMAP」から「社員紹介」まで
ポータルをフル活用
――業務用ポータルに分類されるポータルにはどのようなものがあるのですか?
業務用ポータルには長年運用されている各種申請の手順をまとめた「社内手続きMAP」があります。例えば「出張」や「休日出勤」をクリックすると、手続きフロー図が表示され、ワークフローの申請画面や他システムに遷移できます。他にも、「全社会議資料ポータル」では会議資料を掲載し、一般公開が可能となった資料は従業員がいつでも確認できるようにしています。社員間の情報格差是正や、会議資料の電子化にもつながっています。
各部署で部署別のポータルも作成し、それぞれの業務の問い合わせ対応に利用しています。例えば情報システムグループのポータルでは、モバイル端末の貸出手順やWeb会議ツールの運用手順など、機器やシステム周りのFAQを掲載しています。このように各部署ではポータルを「自部署の情報発信や問い合わせ対応の起点」の場としており、効果的に利用しています。
――社内手続きポータルや部署別のポータルで問い合わせ対応をしているのですね。 一方、社内広報ポータルにはどのようなものがありますか?
社内広報ポータルには、自部署の活動を他部署に紹介するコンテンツが掲載されています。社員紹介は人気コンテンツで、更新されるとユーザー同士がその話で盛り上がります。社内広報ポータルは立場や部署を超えた社内コミュニケーションの良いネタになっています。
「生産部ポータル」は生産部の機械や現場の取り組みから社員紹介まで、他部署や他拠点が知らない話題をお伝えする場になっています。これまでは生産実績の数字や電気保安の掲載など、業務的なコンテンツだけだったので、部内から「みんなにもっと見てもらえる面白いものにしたい」という声が出ていました。加えて、他部署から生産部の作業を見たい、新しい機械について知りたいという意見があり、自部署のことを知ってもらうための情報発信をはじめました。
社員紹介の取材を依頼するとみんな喜んで応じてくれますよ。ポータルを通じた情報発信は他部署との連携をより円滑にしていると感じます。
INDEX.03 運用方法
現場にポータル作成・管理を一任。
社内の反応がモチベーションに
――ポータルの運用方法について教えてください。
ポータル更新は各部署の担当者に一任しています。更新にあたり、上司や部署長の許可は必須ではありません。更新を担当するメンバー内でOKが出れば公開できます。社内への情報発信なのでメンバーの自主性に任せています。ポータル更新時には新着情報を「掲示板」でお知らせする部署も多く、ポータル閲覧数を計測して閲覧数増加を目指している部署もあります。
例えば生産部では、工場勤務のメンバーがポータルを更新しています。所属部署の業務とは異なる経験を積んでほしいという意図から、普段は包装工程で働く藤縄さんが抜擢されました。
――藤縄さんは普段は包装作業を行なっているのですね。以前からITやパソコンに詳しかったのですか?
ITの専門知識はありませんが比較的容易に更新ができています。私は包装作業が主な業務ですが、空いた時間にポータルに掲載する情報をとりまとめ、上司にデザイン作成の時間を取ることの許可をいただいて、更新作業を行っています。生産部には代々引き継がれているポータル更新マニュアルがあり、これを見ながら作業をしています。また、管理画面も分かりやすいため、迷うことなく更新作業を行えます。
投稿内容は担当者の感性に任せられているため、レイアウトや内容に個性が出ます。アコーディオン表示や流れるお知らせなど、良いなと思う他部署のポータルは参考にしますし、作成された方に作成方法を聞いたりもします。「見てもらったら嬉しいし、見てほしいから面白くしたい!」。そんな気持ちでポータルを更新しているので楽しいです。
――他部署の方からポータルに対してどのような反応をもらえますか?
私がポータルを更新していることを知っている方は「面白かったよ」「頑張ったね」とお声がけをしてくれます。ポータルの更新は掲示板を使って全社にお知らせしており、お知らせにコメントをいただくこともあります。特に社長はポータルをよく見てくださっていて「この記事良いね」とコメントをくれたり、リアクション機能で「いいね!」をつけてくれたりします。また、当社では感謝の気持ちを伝えるためのメッセージカードが運用されています。これは、社長にいただいたメッセージカードです。嬉しくてホルダーに入れて持ち歩いています!
社長はポータルを全部閲覧されています。社長にとってもGaroonは、社内の様子がよく見え、社員とのコミュニケーションが取れる場になっているのです。
INDEX.04 今後の展望
AI FAQボットの活用など、DX化を推進
――最後に今後の展望をお聞かせください。
現在Garoonの連携製品であるAI-FAQボットを試用しており、社内の問い合わせ対応のさらなる効率化を図ろうとしています。また、社員のスマホ利用の開始に伴い、GaroonのモバイルアプリKUNAIの利用開始も検討中です。社員が積極的にGaroonを活用している当社の特性を活かし、業務効率化やコミュニケーションの更なる活性化につながるような仕組みを今後もどんどん取り入れていきたいと考えています。
INDEX.05 詳しい使い方
掲示板・ワークフロー・スケジュール・メッセージ
ポータルの更新情報を掲示板で全社に通知
掲示板のカテゴリーごとに通知先の設定を工夫
ポータルを更新したときは掲示板で全社に通達。閲覧数の増加につながっています。また、Garoonの掲示板ではカテゴリーごとに通知先を設定できるため、カテゴリー名は「情報システムグループから全社へ通知」など、差出人と通知先が分かりやすいものに工夫しています。
ワークフローで申請業務を効率化
ワークフローでは様々な申請フォームを用意
情報システムグループでは、Garoonのアプリケーションの設定変更依頼や外部サイトへのアクセス許可申請などを、ワークフローで受け付けています。申請の処理時に必要情報の抜けモレが無く履歴も残せる点、設定完了後にはフローを申請者本人に戻せる点が便利です。
スケジュールの施設予約機能で物品の貸出を管理
コロナ禍で増えたWeb会議周りの備品管理にもすぐに対応
コロナ禍に伴いWeb会議が増加したため、カメラやヘッドセットなどの機器やWeb会議室など、共用のものを施設として登録し管理しています。
業務外のやりとりもメッセージを利用
様々なコミュニケーションの場としてメッセージを活用
メッセージ(名称を「社内メール」に変更している)はよく使うアプリケーションの一つで、業務だけでなく業務外での利用も許可しています。社員は休憩時間等を利用して社内のクラブ活動や業務外イベントのやりとりも行っています。
取材日 2021/12/17
導入パートナー企業