- 業種
- 製造
- 都道府県
- 兵庫県
- 利用人数
- 540名
- 形式
- パッケージ版
- 導入パートナー
- 株式会社大塚商会
1743年の創業以来、270年以上にわたって伝統を守り続けてきた、日本有数の酒造会社である白鶴酒造株式会社。兵庫県神戸市に本社を置く同社では、日本酒や焼酎、リキュールなどの酒造だけでなく、甘酒、健康食品の製造や、化粧品の製造販売、不動産業など、さまざまな事業を展開しています。同社の品質への評価は高く、「全国新酒鑑評会」2021酒造年度の会では、全国から826の出品があるなか、白鶴酒造の3つの蔵すべてが最高評価の金賞を受賞しました。
そんな同社は2014年から8年以上にわたり社内の情報共有の場としてGaroonを全社で利用。社員の自発的な情報発信が進み、社内の見える化を実現しています。また、ワークフローやSFAとの連携により更なる活用を進めています。
今回は、Garoonが情報共有の場として使いやすい理由や、その効果、他製品との連携について、情報システム室 室長 勝部一郎さんと、Garoonの設定を担当する髙田寛子さんにうかがいました。
INDEX.01 導入効果
Garoonは社内の情報基盤
自発的な情報発信で社内を見える化
――Garoonを長年ご利用いただきありがとうございます。ご利用状況を改めて教えてください。
当社では情報共有の場としてGaroonを全社で利用しています。「掲示板」や「ファイル管理」を使って、社員が自発的な情報発信・共有を行うことで、社員だけでなく経営層にとっても社内の見える化が進みました。また、ワークフローやSFAの製品と連携してGaroonを利用しています。あらゆるシステムの入り口としてもGaroonは機能しています。
機能名 | 主な活用方法 | 効果 |
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スケジュール |
・SFAとの連携
・日々のスケジュール調整・管理
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・SFA側との予定の二重管理が不要
・SFAとGaroonで予定のダブルブッキングの防止
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ポータル |
・ワークフローツールと連携し、ポータル画面上から直接申請を確認・処理
・他システムへの導線を集約
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・すぐに申請の確認・処理でき業務効率向上
・新しいシステムが早期に社内へ浸透
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ファイル管理 |
・経営方針から新入社員の自己紹介まで、幅広い資料・動画の社内共有
・子会社の資料を共有し営業活動で利用
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・社内の見える化
・社員の積極的な情報発信
・社内情報の全社浸透
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掲示板 |
・毎日5件程度、各部署からのお知らせ発信・共有
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――特にGaroonが便利だと感じる場面はありますか?
Garoonは不特定多数とコミュニケーションをとるのに効果的で便利なツールだと考えています。当社ではGaroonを使って子会社と資料共有し連絡を取ったり、経営計画についての動画を発信したりすることで、全社的なコミュニケーションをとっています。 Garoonの使い勝手が直感的で分かりやすいおかげで、膨大なコンテンツが社員によって発信され、関連部署や子会社の営業活動などに役立てられています。
全社のシステムのアクセス状況を見ると、Garoonへのアクセス時間が最も長く、一番利用されているツールであることが分かりました。Garoonのトップには掲示板・ワークフロー・SFA(営業支援ツール)などのリンクを集約してあり、仕事の入り口のような役割も果たします。そのため、多くの社員がデスクトップにGaroonのショートカットを置いています。仕事はじめにまずGaroonを表示するからでしょう。
Garoonを長年使っていることもあり、今では空気を吸うかのように利用しています。掲示板やファイル管理では毎日何件も投稿があり、社員自ら情報発信をすることが当たり前になっています。社員からはGaroonについて質問・意見・不満などの声はありません。経営陣にも不満なくスムーズに利用いただいている点は、情報システム室としてありがたいですね。
――組織運営など経営の視点でGaroonが役立っていることはありますか?
経営層においては、社員に伝えたい情報をすぐに浸透できることにメリットを感じています。当社では、人事における新ルールや、申請の締め切りなど、大きなテーマから小さなテーマまで色々なお知らせを発信します。Garoonは掲示の閲覧者をリストで確認できるので、きちんと伝わったかを確認できて安心です。加えて、Garoonがあることで社員同士のやりとりが可視化できるので、会社全体の動きを把握したい経営層にとってとても便利だと思います。
また、働き方改革の面でもGaroonの効果を感じています。当社では、お子さんがいらっしゃる方、介護のある方などが早く帰宅されることも多いです。そんな時でも情報共有ができるので「Garoonがあって良かった」と思います。例えば、育休などで長期間休む場合、一か月も休めば「会社は今どうなっているのだろう?」と不安になるものですが、Garoonのおかげで会社の動きが分かり安心できます。
――管理者としてGaroonを便利に感じる点はありますか?
Garoonは、管理の負担が少ないと感じています。私たち情報システム室は日々様々な業務に取り組んでいますが、Garoonの管理が他の業務を圧迫することはありません。例えばファイル管理は、最初に部署ごとのフォルダ作りと権限設定をするだけで、後は社員が自分たちで考えて利用してくれています。手間をかけてシステムを作り込まなくても良いのです。操作が簡単なので一般社員にとっても使いやすく自発的に利用してくれますし、特別なレクチャーも必要ありません。ユーザーサポートの必要性がほとんどない点が、情報システム室にとっては一番インパクトが大きいですね。
INDEX.02 活用方法1
Garoonを入り口に、ワークフローツールやSFAと連携
社内浸透もスムーズに
――Garoonと連携されているワークフロー専門ツール「Create!Webフロー」について、ツールの選定基準や連携方法、効果を教えてください。
Garoonにもワークフロー機能がありますが、当社の業務に特化したワークフローを使う必要があったので、専門ツールを検討し、Create!Webフローを導入しました。このツールに決めた1番の理由はGaroonと連携できることでした。
具体的には、シングルサインオンができ、ポータルの画面上から申請の確認や処理ができます。ただワークフローを導入して「新ツールを導入しました」と全社に伝えるだけでは、なかなか使ってもらえず、社内浸透に時間がかかってしまいます。一方で、長年使っているGaroonは社員にとって仕事の入り口であり、中心になっているため、Garoonのポータル画面にツールが表示されていれば使ってくれます。 また、Garoonにログインすればすぐに使えるようシングルサインオンを設定しているため、社員からは1つのシステムだと思って使ってもらえています。Garoonとツールを連携させるだけで、社内浸透のハードルが無くなります。今では本当に沢山の申請に利用されています。
――Garoonと連携されているSFAの「JUST.SFA」について、選定基準や効果などを教えてください。
営業活動を管理したいという経営本部からの要望でSFAの利用が検討されました。ツールの選定ではGaroonのスケジュールと連携できることが絶対条件でした。営業は、営業活動スケジュールをSFAで管理しますが、社内行事の予定や社用車の予約はGaroonのスケジュールで管理します。そのため、スケジュールを連携できないと、ダブルブッキングのリスクや二重登録の手間が生まれてしまうのです。連携したことで、今では便利にスケジュールが利用できています。スケジュールの同期には、Garoonの連携製品を用いています。
INDEX.03 活用方法2
掲示板とファイル管理の活用で、
テレワークでも情報共有がスムーズに
――コロナ禍でGaroonの利用に変化はありましたか?
Garoonの利用時間が増えました。コロナ禍でほぼ在宅勤務の支店が出てきたりして、社員の働き方がバラバラになり、当初は情報共有が難しくなったなと感じていました。そんな中で、社員が自然に「Garoonが情報共有に使いやすい」と感じ、段々利用が増加したのだと思います。コロナ前と比べると3割程度利用時間が増えています。特に活用が進んだ機能はファイル管理と掲示板です。社内向けの説明会など、リアルでの情報共有ができなくなったもののほとんどをGaroonでカバーしています。コロナ禍であっても、社内のGaroonは情報共有の場として大きな働きをしています。
――ファイル管理はどのように活用されているのでしょうか?
ファイル管理は様々な用途に利用されています。例えば、子会社との商品資料の共有です。営業本部からの相談で、業者への提案時に子会社の商品資料が見られると便利だと聞いて、子会社ごとにフォルダを作成したことがきっかけです。子会社では海外のビールやワインを扱っているのですが、それらの商品資料を本社とも共有しています。結果、営業が業者の方々に、日本酒だけでなく世界の色々なお酒も合わせて提案しやすくなり、グループ全体で営業提案の幅が広がりました。
他にも、新入社員の自己紹介動画もファイル管理にアップロードしています。これはコロナ禍の影響で始まった使い方です。ファイル管理のおかげで、テレワーク中でも新入社員のことを知ることができました。
また、経営方針の共有もファイル管理で行なっています。中期経営計画の資料と動画や、コロナ対策の方針などアップされています。
Microsoft 365 (Business Basicプラン)も導入しているのですが、パソコンの利用が少ない職種にはアカウントを付与していません。動画や資料の全社共有にはGaroonを使っています。全社での利用はGaroon、一部での利用はMicrosoft 365と使い分けています。
――掲示板はどのように活用されているのでしょうか?
掲示板はお知らせ発信に頻繁に利用しており、会社の経営方針からシステム変更のお知らせまで幅広い情報が1日に5件程度投稿されます。
文章だけの掲示もあれば、ファイル管理と連動した掲示もあります。例えば、人事システム導入に関する掲示には、ファイル管理にアップした説明動画へのリンクを記載しています。このようにGaroonの中で情報をまとめられるので、社員とって分かりやすい掲示が作れます。リアルでの説明会を開催できなくてもGaroonで必要な情報を把握できました。
また、掲示板は閲覧者を確認できるので、重要なお知らせが伝わっているかを確認できる点も安心です。この掲示板も、ファイル管理と同様にコロナ禍で利用が一気に増えました。
INDEX.04 今後の展望
ポータルの活用の幅を広げていきたい
――Garoon活用における今後の展望を教えてください
Garoonのポータルをさらに活用したいと考えています。昔から使っている社内サイトがあり、ネットショップや会社のSNS、社内規定集などへのリンクはそちらにまとめています。しかし、Garoonの方が社員に頻繁に利用されているため、社内サイトをGaroonのポータルに引っ越せたらいいなと思っています。 また、部署ごとにポータルを用意し、各部署が必要に応じて素早い情報発信ができる場を作りたいと考えています。
INDEX.05 詳しい使い方
掲示板・ファイル管理・ポータル・施設予約
「掲示板」「ファイル管理」で自発的な情報共有
経営方針に関することから社内ニュースまで幅広い情報を自由に掲載
掲示板とファイル管理は社員に開放しているため、自由に情報を発信してくれます。また、内容に応じてカテゴリーを分け、必要に応じて閲覧や投稿を制限しています。必要に応じて制限をかけられることができるのも良い点だと考えています。
「ポータル」でシステムの入り口を整備
他ツールのアイコンをトップにまとめることで利用浸透
社員にとって仕事の入り口であるGaroonに様々なツールの入口を集約しています。ポータルに他ツールのアイコンを設置したり、連携しているワークフローツールの申請状況を表示したりして、社員誰しもが使いやすいような導線を整備しています。「新しいツールはGaroon上のアイコンをクリックすればログインできますよ。」と伝えるだけで利用が浸透します。
「施設予約」でお客様の見学予約も
施設予約で会議室から社用車、工場見学の予約まで管理
施設予約に膨大な施設を登録しています。会議室・社用車・備品などの管理に加え、工場見学の予約管理もGaroonで行っています。各工場や白鶴酒造資料館など、自社の施設にお客様をアテンドする時に施設予約で枠をおさえています。
取材日 2022/07/11
導入パートナー企業