第1回 ユーザー会レポート
「Notes」から、新たな情報共有基盤への移行。
その成功の秘訣とは?
2011/04/22開催
「サイボウズ ガルーン」ユーザー会 第1回は、Lotus Notes/Domino(以下、「Notes」)から「サイボウズ ガルーン」導入を決めたユーザー様5社7名にお集まりいただきました。乗り換えは企業内の情報基盤を再構築するだけでなく、新たな価値創造に貢献することができたのでしょうか。「Notes」の運用課題から、データ移行、その後「ガルーン」への乗換えてからの運用状況などについて、お話をお伺いしました。
参加者名 | 業種 | 導入 | ユーザー数 |
---|---|---|---|
A氏 | 物流業 情報 | 2006年 | 1750名 |
B氏 | 情報・通信業 | 2009年 | 1000名 |
C氏 | 共同組合 | 2010年 | 2000名 |
D氏 | 共同組合 | 2010年 | 2000名 |
E氏 | 機構 | 2009年 | 1700名 |
F氏 | 機構 | 2009年 | 1700名 |
G氏 | 通信業 | 2009年 | 5500名 |
INDEX.01 運用課題
「Notes の運用課題は、高くて難しいところです。」
CY:皆様、本日はお忙しいところお集まりいただきありがとうございます。 早速なのですが、現在は「ガルーン」をご利用いただいている中ですが、「Notes」運用時の状況について教えてください。
B氏:2000年頃「Notes」を導入しました。スケジュールや業務処理の申請書の管理をはじめ、ワークフローやナレッジデータベースとしても活用していたのですが、運用時は「Notes」ユーザーインターフェイスにどうも馴染めなくて、最低限の業務にしか使われていないというか…ワークフローシステムと言っても、実情は紙で運用したりしていました。紙を一掃したいという思いが、乗換えのきっかけのひとつです。
G氏:システムがあるのに、紙で運用するケースは弊社でもありました。「Notes」 導入は企業合併があったタイミングだったのですが、組織の一体感を出す上でも重要な情報共有基盤が使いこなせないというのが実態でした。現場からは難しいという声が相次ぎ、結局、実運用期間はわずか約1年という短期間で終わることになりました。スケジュール機能もあるのに、手帳でも別管理するユーザーもいたりして、利用率が著しく低かったように思います。
ポイント
乗換えのタイミングは、全社で目指す
「情報共有基盤のあるべき姿」を明確にすること
業務に応じて蓄積されるデータ、環境や時代の流れに応じて変わる業務の要件に、「Notes」は今、適応できているでしょうか。また、全社で活用するグループウェアとして利用頻度は果たされているでしょうか。企業が「理想」とする情報システム基盤を見据え、「現状」のシステムを見直すことで、次のアクションが見えてきます。
INDEX.02 導入の決め手
「ガルーンの決め手は、
使い勝手とコストパフォーマンスでした。」
CY:1年で運用される立場だと大変ですね。ユーザーが使いこなすことが難しいという声は多いですね。
一般的には「Notes 6.5」のマイグレーションという声をよく聞きますが…
「Notes 7.x」もサポート終了しましたね。サポート切れの時期でリプレイス検討をされたのでしょうか。
C氏:弊社は、「Notes 6.5」のサポートが切れるタイミングで切り替えました。ワークフローの運用が主な用途で150名程度の限定したユーザーで運用をしていましたが、「Notes」と比べて割安なので1000名規模で全社的に展開することができました。ただ、ワークフローは要件が合わないところがあり、ガルーンと連携する「X-Point」を導入したのですが(笑)スケジュール調整は電話やメールを使っていたので、グループウェア上で使えることで劇的に効率が上がりました。
E氏:弊社もワークフローは「Agile Works」(※「株式会社 エイトレッド 」が開発・販売するワークフロー製品)を導入しています。「Notes」に近い機能要件だと正直「ガルーン ワークフロー」は厳しい部分もあります。ただ、それを補う拡張性があるので様々なシステムと連携できる点はいいですね。
A氏:同じく6.5から切り替えました。「Notes」に比べての「ガルーン」は簡単に使いこなせる操作性と合わせてコストパフォーマンスの観点からも評価できました。実は、「ガルーン」に乗り換えたことで認証用サーバー含め、2台減らすことができたんです。1500名規模でサーバーは1台に収まります。しかも運用開始のタイミングではマニュアルなしで全社展開することができました。まあその後しばらく問い合わせ対応に追われましたが…。
一同: (笑)
G氏: 使い勝手が良いことは、何よりの導入メリットになると思いますね。「Notes」導入時は全国に説明会10回ほど支社・支店で説明会を開きましたが、「ガルーン」の場合は説明会を省き、マニュアル数ページを作るのみでした。実際利用率も上がってきており導入して本当に良かったと思っています。
CY:なるほど。切り替え後のメリットは使い勝手だけでなく、サーバーなどの機器類、教育コストも含めてコストダウンにも言えそうですね。「ガルーン」導入メリットのひとつはコスト面でもありそうですね。
E氏:「ガルーン」導入は入札形式だったのですが、ハード、ソフト、人件費含めて約2割はコスト削減できています。特に「Notes」 技術者の人件費分が削減できている点は大きいですね。
B氏:「Notes」だと運用管理者が限定されてしまいますが、「ガルーン」は管理画面がGUIなので運用を社内で順次引き継いで運用できますね。
ポイント
乗換え検討時、費用対効果の検証。「Notes」 ご利用の
投資対効果、使い続けるコストとリスクを検証
「Notes」を使い続け、バージョンアップするコストは安くありません。とはいえ、既存システムのバージョンアップ、また新システムへの移行や、併用するにしても相応のコストはかかります。現状の情報資産を今後どのように活用するか、そのコストはどの程度必要かを見積った上でシステム選定を進めることができます。「サイボウズ ガルーン 3」は、その使い勝手の良さで教育コストをほぼかけずに導入できる上、運用コストの削減にも寄与します。
INDEX.03 データ移行
「データ移行は、必須ではありません。」
CY:ところで「Notes」から「ガルーン」に切り替えるにあたりデータは移行されましたか。 蓄積されたデータやノウハウの情報は、移行後も活用したいというニーズも多いと思いますが。
E氏:弊社は移行しました。作業はSIer に依頼しましたので、費用はかかりましたが。
C氏:弊社もこれから移行予定です。ファイル情報、ワークフローデータもすべてです。というのもワークフローデータは、重要な規定や決裁事項もあるので保管しておかなくてはいけませんから。重要度に関わらずすべてとっておく予定です。
G氏:うちは実運用期間が短いため、移行しませんでした。そもそも移行するほどのデータがなかったのが実情ですが…。
A氏:弊社も組織情報を除いて、データを引き継がないことにしました。「ガルーン」に乗り換えた時は、まったくデータのない状態。まさにまっさらな状態からスタートしました。その後、各部署のユーザーがデータを登録しながら、ボトムアップで運用を進めて1年ほどで組織としてペースをつかみ運用もスムーズになってきました。
CY:まっさらな状態から運用を始めるのは新鮮ですね。B様はナレッジベースを構築していたとなると…やはり移行されたのでしょうか。
B氏:実は弊社も移行しませんでした。社内ノウハウはwikiである程度蓄積されていたので、「Notes」は潔く捨てることにしました。データベースは増えれば増えるほどに閲覧性も高める必要があると思います。グループウェアも含め必要な情報にたどり着くためには、ユーザー側の負担にならないようなラベル付けやタグのような機能があるといいですね。
ポイント
「Notes」の情報資産。データの引き継ぎは必要に応じて。
これまでの運用で蓄積された「Notes」の情報資産。実際移行されているケースは半数です。情報資産も業務の移り変わりと共に、活用方法が変わってきます。「サイボウズ ガルーン 3」は、「Notes」データの移行も可能です。
INDEX.04 まとめ
「使っているからこそ、要望も多くなってきます。」
CY:ご要望ありがとうございます。この他、ご利用いただく中での課題や要望等お聞かせいただけますか。
F氏:ユーザーの世代管理機能は弊社も含め、ニーズが高いのではないでしょうか。特にワークフローについては、人事異動のタイミングなどで過去の組織情報も重要な要素になってくると思います。
E氏:「ガルーン」導入後のユーザーアンケートでは、スケジュールの満足度が高い一方で、掲示版の使い勝手について改善要望が多くありました。カテゴリで用途や種類を分類することができるのは有難いのですが、一覧表示だとデフォルト15文字くらいの文字表示で見にくいという声が続出しました。また、「Notes」ではメールの閲覧履歴が見えたりする機能があったので、少し物足りない印象があります。
C氏:スケジュールに添付ファイルを貼りたいという要望は多いですね。マルチレポートとの連携で少し運用は楽になると思いますが。直接添付できるとユーザーもより便利に使いこなせると思います。
CY:ありがとうございました。
ポイント
「Notes」から「ガルーン」に乗り換え。そのメリットとは?
スムーズに使いこなせるユーザビリティ、教育コストをかけずにラクラク移行
◆「「ガルーン」の場合は説明会を省き、マニュアル数ページを作るのみでした。実際利用率も上がってきており導入して本当に良かったと思っています。」(情報・通信業 2,000名)
導入による運用コストの大幅削減。複雑なプログラム知識なく運用することができます
◆「「ガルーン」に乗り換えたことで認証用サーバー含め、2台減らすことができました。」(物流業1,750名)
◆「ハード、ソフト、人件費含めて約2割はコスト削減できています。」(機構1,700名)
◆「「Notes」だと運用管理者が限定されてしまいますが、「ガルーン」は管理画面がGUIなので運用を社内で順次引き継いで運用できますね。」(共同組合 2000名)
データの移行、システム連携など拡張性も備えています
◆「拡張性があるので様々なシステムと連携できる点はいいですね。」(機構1,700名)
トピックス
この日は、「Notes」乗換えというテーマに加え、新バージョン「ガルーン 3.1」の新機能を紹介させていただきました。新バージョンでは、「連携API」の強化、TODOのスケジュール管理、さらにタイムゾーン機能を新たに搭載。海外拠点間との活用はもちろん、拠点ごとの稼働時間や営業日の変更にも柔軟に対応するので、節電時の輪番出勤時のスケジュール調整にも活用することができます。
取材日 2011/04/22
導入パートナー企業