Garoon

第5回 ユーザー会レポート

製造業のグループウェア活用事例

2012/03/14開催

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今回は製造業の「サイボウズ ガルーン」ユーザー様4社にお越しいただき、基幹システムとの使い分けや社内定着の工夫など、活用ノウハウをご紹介いただきました。

参加企業名 業種 導入 ユーザー数 利用中の製品
A社 ベッドの製造 2009年 1250名 ガルーン 3、デヂエ 8、
メールワイズ
B社 機械、金属の製造 2006年 1750名 ガルーン 3、デヂエ 8
C社 自動車部品の製造 2011年 400名 ガルーン 3、リモートサービス
D社 半導体製造機器の製造 2011年 1000名 ガルーン 3、デヂエ 8、
メールワイズ

INDEX.01 はじめに

社内で使っているポータルを見せてください

Cy:本日はお集まりいただき、ありがとうございます。今回は、製造業の「サイボウズ ガルーン」ユーザー様にお越しいただき、活用ノウハウをご紹介いただきたいと思います。さっそくですが、始めに「ガルーン」のポータルの活用法をご紹介いただけますでしょうか。

○A社の場合

全社公開ポータルは一つです。スケジュールをトップに配置し、トップからのメッセージ、別のシステムへの入り口をまとめたリンク集、Webメールの新着通知や最新情報の表示など、業務に必要な情報がまとめて確認できる仕組みにしています。
トップからの社員へのメッセージは、社内用のブログの冒頭を読み込んで表示させています。また、メーラーやワークフローは別のシステムを使っているのですが、専用のポートレットを作って「ガルーン」上で新着情報を確認できるようにしています。

全社に公開しているポータルの構成

全社に公開しているポータルの構成

また、「サイボウズ デヂエ」との連携を行っており、社員から情報システム部門への問い合わせ状況を見える化するためのポータルを作っています。リアルタイムで問い合わせの傾向や状況が把握できるようになったので、問い合わせが多い質問に対しては、メールマガジンの発行やFAQの作成を行っています。その結果、多いときは月に500件ほどあった問い合わせが、150件ほどまで減りました。

デヂエポータルの活用

デヂエポータルの活用

○B社の場合

経費削減、情報の一元化を目的に、各部署や拠点でバラバラに使っていたグループウェアを統一しました。情報共有を「ガルーン」に集約できるようにポータルを作成しています。
用途に合わせて、複数のポータルを全社に向けて公開しています。全社向けのポータル以外にも、規模の大きい部門には、専用のポータルも作っています。
活用しているのは、「RSS ポートレット」です。ウィルスソフトの更新情報を読み込んで、全社員に通知しています。この方法を使うと、手間をかけずに即時連絡することができます。

「RSS」ポートレットのイメージ

「RSS」ポートレットのイメージ

また、総務・人事からの依頼で、広報が作った社内報をPDF形式でポータルに張り付けている「社内報ポータル」があります。内容は、新年や新年度の社長からのあいさつなどです。紙で作るのと比べて、コスト削減の効果がありました。
その他、自社開発のシステムをいくつか持っているので、各システムの入り口を「ガルーン」の「業務処理ポータル」に置いています。

「社内報」ポータルのイメージ

「社内報」ポータルのイメージ

○C社の場合

全社共通のポータルを作る際、誰をターゲットにしようか悩みました。最終的に、役員から一般社員までを対象に、自分でマイポータルを作らない人が、便利に使えるポータルにすることにしました。
半期に一度の全体会議が各セクションでの業務に影響するため、個人のスケジュールに加えて全社のスケジュールを表示させる工夫をしています。

全社に公開しているポータルの構成

○D社の場合

業務に必要な情報が集まるポータルの他に、基幹システムへの入り口をまとめたポータル、など複数のポータルを公開しています。なるべく情報を集めて、「ガルーン」にアクセスしてもらうような仕組みを作っています。
また、「ガルーン」以外にも複数のシステムを使っているのですが、できる限りシングルサインオンでアクセスできるように設定しています。

全社に公開しているポータルの構成

全社に公開しているポータルの構成

ポイント

ポータルの使い方次第で、
グループウェア活用の効果が大幅に向上

~「月間の問い合わせ件数を500件から150件に削減」
「印刷コストの削減」「利便性UP」~

自社で必要な情報を、タブの切り替えで簡単に情報を切り替えることができるポータル機能は、「ガルーン」の特徴の一つです。 今回のユーザー会レポートは、実際に導入ユーザーが効果を上げている使いこなし術が満載。参考になるアイディアを是非取り入れてみてください。

INDEX.02 活用例-1

社内での情報共有はどのように行っていますか?

Cy:製造業では、海外も含め複数の拠点をお持ちの場合が多いと思いますが、社内での情報共有について、工夫されている点はありますか。

社内での情報共有

○A社の場合

国内:関連企業含め約20拠点で「ガルーン」を利用しています。拠点間はVPNで接続しています。全社的にシンクライアントを導入して端末には一切データが残らないようにしています。 国外:駐在員は海外拠点から「ガルーン」にアクセスできるようにしています。

海外:駐在員は海外拠点から「ガルーン」にアクセスできるようにしています。

○B社の場合

国内:全従業員2000人+派遣社員のうち、「ガルーン」にアクセスしているのは1,600人ほどです。現場のラインに入っている人は専用端末がない、見る余裕がないという理由であまり使っていません。工場では重要な全社掲示板の内容を印刷して張り出すようにしています。基幹システムは外部接続ができないのですが、「ガルーン」や一緒に使っている「サイボウズ デヂエ」は外部からもアクセスできるように設定しています。営業マンが、外出先から自宅に帰って営業報告を行うことができるようになっています。

海外:拠点がいくつかあり、リバースプロキシを立てて、「ガルーン」にアクセスできるようにしています。

○C社の場合

国内:「ガルーン」は本社に設置しており、県外の工場は、VPN接続しています。利用ユーザーは、事務所の社員、現場では職長と呼ばれる監督の社員など子会社も含め、400人程度で「ガルーン」を使っています。
「リモートサービス」を利用して、外出先や自宅など社外からもアクセスしています。

海外:駐在員は「リモートサービス」でアクセスできる。

○D社の場合

国内:1,000名程度で利用しています。

海外:日本人駐在員、50 ユーザー程度で利用しています。4月以降は、現地採用のユーザー400名程度を追加して、使う予定です。

ポイント

いつでもどこでもアクセスできる環境を構築し、
全社での情報共有を可能に

利用者が多い拠点は、VPN接続が主流。また、今回ご参加いただいた企業では、海外や自宅、外出先など、いつでもどこでも「ガルーン」にアクセスできる環境を用意されていました。利用ユーザー数が少ない拠点や、外出先では「リモートサービス」を使っていただいているようです。

INDEX.03 活用例-2

よく使うアプリケーションや、基幹システムとの
使い分け
について教えてください

A社:全社向けの掲示がよく使われています。部門ごとの掲示板は 部門のメンバーしか閲覧できないようにアクセス権をかけて管理しています。

B社:掲示板は、拠点単位の健康診断の連絡など、自由に活用してもらっています。一方で、ファイル管理は規定文書ひな形という名称に変えて、申請書のひな形や、ISOの文書の格納先、過去の決算書の保管場所など、ある程度用途を限定して利用するようにしています。
一部技術情報を入れていますが、図面等は生産管理系の別システムで管理しています。

A社:ファイル管理の使い方は似ています。全種類の帳票を「ガルーン」のファイル管理に登録し、 必要な帳票を検索して使っています。

D社:「ガルーン」のファイル管理を図書管理システムとして使っています。生産管理や、設計図面などは専用のシステムを使っているのですが、当初どの情報をどちらのシステムに入れるかが議論になりました。利便性を考慮した結果、設計や、発注に関連しないものは「ガルーン」を使うことにしました。

ポイント

スケジュール以外では、掲示板やファイル管理が
よく使われている

製造業のユーザー様では、生産管理や製品開発には専用のシステムを利用するのが一般的。それらのシステムで取り扱っていない情報や、全社的な連絡事項などを柔軟な運用ができる「ガルーン」を使って管理しているようです。

INDEX.04 まとめ

社内定着・活用頻度UPをさせるための工夫とは?

◆導入後うまく浸透させる鍵は、E-mailに

Cy:最後に、社内で「ガルーン」の定着・活用を進めるために工夫している点があれば、教えてください。

A社:「ガルーン」の導入時、社内で活用が広がった最初のポイントは、E-mailの入り口を「ガルーン」に絞ったことでしょうか。E-mailはすでに業務に必要なツールとなっていたので、「ガルーン」をチェックする習慣が自然に浸透しました。

Cy:社内のやり取りもE-mailを使われることが多いのでしょうか?

A社:営業部門は、お客様とのやり取りが多いのでE-mailが中心です。それ以外の部門では、社内のメンバーとのやり取りはメッセージ(社内メール)に統一しています。たくさんの相手に添付ファイルを送る際、E-mailの場合は送った人数分ファイル容量が必要になりますが、社内メールに切り替えると一つの添付ファイルを複数人が見に行く仕組みです。そこで、導入時には「連絡方法を社内メールに変更すると、コスト削減になります」という認知の仕方で、運用に乗せることができました。また、一通一通が分断されてしまうE-mailに比べて、社内メールの場合はフォロー欄を使うことで一つの話題を整理して表示させることができるというメリットがあります。

◆各部署の"キーマン"の存在が、スムーズな社内システム運用を支える

C社:弊社は、社員数に対して情報システム部の人数が少ない状況です。グループウェアに限ったことではないのですが、拠点が複数あることもあり、情報システム部門の力だけで社内システムを全社に浸透させることは難しいです。そこで、情報システムの"キーマン"を任命して協力を仰いでいます。各部に1~2人、およそ30~40人の従業員に対して一人"キーマン"がいます。

D社:運用の工夫は大切ですね。弊社でも、「ガルーン」に限らず、IT連絡会というのを毎月開いており、ルールや運用の工夫について議論して全社に広めています。

A社:弊社でもIT窓口担当者を去年から決め始めましたが、営業部は長年勤務している女性事務職の方、工場は発言力がある方に、と適任と思われる方にお願いしているのですがうまくいかない場合があります。"キーマン"はどのように選んでいるか教えていただけませんか。

C社:十数年まえから、伝統的にお願いしているのですが、「パソコンが好きな人」というのが1番の条件です。情報システム部門への普段の問い合わせなどコミュニケーションの中で得意・不得意がわかるので、それをもとに本人と上長に打診しています。その他には発言力や調整力についても考慮をお願いしています。

Cy:ありがとうございました。

ポイント

社内ではメッセージの利用を徹底。NO-Email でコスト削減!

コスト意識の高い製造業のユーザー様では、コストについての訴求が活用の促進につながりやすいようです。「メッセージ」以外のアプリケーションにも、応用できそうです。

情報システム部門以外の協力で、
複数拠点の社内システムをスムーズに運用

拠点が複数あって、情報システム部門だけでは管理しきれない社内システムも、各部署や拠点に担当者を置くことで、うまく運用できているそうです。情報システム部門と一緒に新しいシステムを実験的に使ってみて運用ルールを探ったり、問い合せの一次窓口を担っています。業務上の役割だけで協力者を選ぶと、システム関連の依頼を担当者に投げかけても理解してもらえないことがあり、ITの知識があるという基準もポイントになるようです。

取材日 2012/03/14

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