2014 年 3 月 5 日に、第 15 回ガルーンユーザー会を開催しました。
国内での実績が注目される「サイボウズ ガルーン」シリーズですが、中国では、350 の日系企業で「ガルーン」を導入いただいており、海外拠点のお客様からも評価をいただいています。 今回は「海外展開における情シスの役割とは」をテーマに、海外に拠点をお持ちのユーザー様にお集まりいただきました。

参加者

会社名 業種 導入 ユーザー数 サイボウズ製品 展開している海外拠点
ポーライト株式会社 製造 2004 400 ガルーンSaaS、デヂエ 中国、東南アジア、欧州、アメリカ
SMBC コンシューマー
ファイナンス株式会社
金融 2012 183 クラウド版ガルーン 香港、タイランド、台湾、中国
A社 金融 2012 100 ガルーン 世界50カ国以上
B社 製造 2001 1000 ガルーン 中国、香港、韓国、東南アジア、米国

まずは、海外拠点との情報共有をテーマに、「ガルーン」の活用方法についてお話しいただきました。

ガルーンの活用事例(ポーライト株式会社)

ポーライト株式会社様は、焼結含油軸受という精密部品の世界的シェアを誇る、製造会社です。「ガルーン」と「デヂエ」を活用いただいております。 国内では「ガルーン」の活用が進んできています。基幹システムの集計データを「ガルーン」のポータル上で確認できる仕組みは、活用事例としても紹介させていただきました(ポーライト様の国内活用事例はこちら。)

また、ワークフロー機能と「デヂエ」で作ったデータベースを組み合わせ、稟議のスピード向上を実現されています。 社内の業務フローの見直しを行いながら、各機能の活用方法を模索することで、自社にとって使いやすい「ガルーン」へと変えていきました。

海外での活用方法について

ポーライト様は、台湾や中国、シンガポール、マレーシア、アメリカ、フランスに拠点を持ち、各子会社の経営陣や日本人駐在員との連絡手段、グループの経営情報や国際会議資料などの共有手段として、「ガルーン」を利用されています。 また、ポーライト様はグローバルで基幹システムの導入プロジェクトを進めています。プロジェクトの推進にあたっては、各種資料や設計書、業務フロー、マニュアル類等膨大な文書類の作成と共有が必要になります。プロジェクトでは、ガルーンのキャビネット(ファイル管理)を活用して、最新版管理を行い、海外のプロジェクトメンバーと文書類の共有を行っています。

ガルーンの活用事例(SMBCコンシューマーファイナンス株式会社)

SMBCコンシューマーファイナンス株式会社様では、世界各国の支社の統括を行っている海外事業部にて、クラウド版の「ガルーン」を導入いただいています。

海外での活用例

日本の本社ではファイルサーバーを立て、必要な情報を共有していますが、ファイルサーバーは、海外拠点から閲覧できない状況にありました。そこで、本社と海外拠点の間で安全に資料を共有するため、「ガルーン」を活用しています。

今後は海外拠点と本社の間で申請業務に、ワークフロー機能の活用を検討されています。現在は、社内の申請フローを洗い出し、どのようにして「ガルーン」のワークフローに乗せていくか、検討されています。

ガルーンの活用事例(B社)

B社様は、高品質なベビー用品を製造し、各国で販売をされています。2001年から「ガルーン」を導入いただいており、ワークフロー機能と経理システムを連携させ、活用されています。

海外での使われ方

海外拠点との「ガルーン」の使い方についても、お聞きしました。 B社様でも、一般社員を含め、「ガルーン」の海外拠点での展開を検討されており、まずは関係会社の社長のスケジュールの共有から、活用を始めています。

ガルーンの活用事例(A社)

A社様は、ヨーロッパに本社を持ち、世界50カ国以上に展開、7万人の従業員を抱える保険会社です。一昨年、日本の拠点にて「ガルーン」を導入いただきました。 A社様でも、ワークフローを使った業務改善を検討されています。出張、休暇といった人事に関する申請の電子化はもちろん、重要な稟議の申請にも、「ガルーン」のワークフローを使いたい、とお考えです。「ガルーン」のワークフローは、申請データだけでなく、中身の項目にもアクセス権を設定することができます。承認のおりた稟議は、決裁権を持つ社員のみが決裁番号を付与できるよう、決裁番号の項目にアクセス権を設定し、運用を行いたいとお話しいただきました。

生産拠点の移転、販売拠点の拡大といった企業様のグローバル化が進み、海外の現地法人も含めて「ガルーン」を利用したい、という要望が強まっていることを、改めて認識しました。 システム部門では、グローバルでの「ガルーン」一元管理に向け、現場のニーズをヒアリングし、企業のセキュリティポリシーについて話し合いを重ねながら、一歩一歩進まれています。

海外展開に向けて、情報システム部が担うべき役割とは?

最後に「企業の海外展開」という大きな目標に向け、システム部門が担うべき役割について、ディスカッションいただきました。 お話しいただいた中で、以下の5つのミッションが見えてきました。

  • 1. 各国拠点同士の情報共有のスピードアップ
  • 2. グローバルでの品質維持にむけたノウハウの共有
  • 3. 現地でのIT管理者の確保
  • 4. グローバルでのセキュリティポリシーの制定
  • 5. 中国との安定したネットワーク回線の整備

各国拠点同士の情報共有のスピードアップ

まず、現場から強く求められていることは、海外拠点も包括したかたちで利用できるコミュニケーション基盤の導入です。

ポーライト株式会社様:
「もともと「グローバルでコミュニケーション基盤が必要だ」という発想が生まれたのは、自分たちの顧客のグローバル化の影響を受けてのことでした。例をあげますと、日本の本社と中国の支社に、それぞれ合い見積もりを依頼するお客様が増えています。拠点間で情報共有ができていれば、こういったお客様にも対応していくことができます。そこで、現場レベルの情報までお互いに把握できる場の整備を、検討し始めました。」

グローバルでの品質管理にむけたノウハウの共有

いまや製品やサービスを購入したいというお客様は、日本国内のみならず世界中に広がっています。世界のどの国であれ、日本と同じように高い品質を迅速に提供するためには、本社と支社の間で、技術情報やノウハウの共有が欠かせません。そういった社外秘の情報を、世界中どこの拠点からも、安全にアクセスできるシステムが求められています。

B社様:
「現在は、日本の会社と現地法人との間での、レベル差が大きすぎることが、問題になっています。情報共有の場を設け、溝を埋めていかなければなりません。」

有能なIT管理者の確保

現地法人はシステム部を持たないお客様も多く、日本のシステム部門からの手厚い支援が受けづらい状況となっています。 そこで、現地法人を支える有能なIT管理者を長期的に確保すること、またはシステム部門が、日本からでも現地をサポートできる仕組みを整えることも、システム部門に求められている課題の一つになっています。

サイボウズ:
「システムのユーザーに関して言えば、現地のITリテラシーは日本と大きな差がありません。しかし、人材の入れ替わりの激しい現地法人では、システムを管理できる人材を長期的に確保することが難しいとお聞きしています。例えば香港ですと、IT管理者を採用する際は、日本より高い給与を提示しないと、雇えないこともあるそうです。」

グローバルでのセキュリティポリシーの制定

本社の持っている情報を、グループ会社や関連会社にどこまで開示していくかも、非常に繊細な問題です。

SMBCコンシューマーファイナンス株式会社様:
「海外では、1つの会社にとどまり続ける従業員は多くありません。長期の雇用が見込めない人に対し、会社の情報をどこまで開示していくか。まだそこまでルールが決まっておらず、現在整理を行っている段階です。」

中国との安定したネットワーク回線の整備

中国とのネットワーク回線に関しても課題を抱えられているようでした。 専用線を引いた方が安定してシステムを稼働させることはできますが、中国以外にも拠点が増えることを考えると、コストと見合わない部分もあります。 また、Greatfirewallの影響を受けると、まったくアクセスできない状態に陥ることもあり、回線は引き続き不安定なままのようです。 サイボウズのクラウドサービス「cybozu.com」でも、お客様からの要望に応え、上海にデータセンターの開設を検討しております。どの国でも、お客様に安定してご利用いただける基盤作りが、これからのシステム管理者とクラウドベンダーには求められています。

まとめ

取引先やお客様側では、本格的にグローバル展開がはじまり、海外拠点との情報共有の遅さが、ビジネスに支障をもたらす、という事態がいよいよ起きつつあります。世界中とのコラボレーションを可能にする業務基盤の実現、というシステム部門の取り組みは、今後も続いていきます。 日本企業のグローバル展開を、サイボウズでは引き続き支援していきます。

ユーザー会開催日 2014年03月05